研究課題/領域番号 |
18K09325
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
安田 誠 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60433273)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 線毛運動 / 鼻粘膜上皮細胞 / 細胞内イオン環境 / 細胞内クロライドイオン濃度 / CBF / CBA / 鼻粘膜上皮培養細胞 / 細胞内クロライド / 細胞内外環境 / 細胞内PH / 細胞内PH / 上下気道 / 鼻粘膜 / 培養細胞 / カルシウムイオン / クロライドイオン / 鼻粘膜上皮 / 線毛細胞 / イオン環境 |
研究成果の概要 |
線毛運動は線毛運動頻度(CBF)と線毛運動振幅(CBAあるいはCBD)の二つのパラメータで表される。鼻粘膜線毛運動は、カルシウムや水素やクロライドなどの細胞内イオンによって制御されており、細胞内クロライド濃度の減少により増強する。ヒト鼻粘膜線毛培養細胞を用いてビデオ付き高速度カメラでCBFとCBAを測定する系を我々は確立した。その結果細胞内クロライド濃度の低下はCBFではなくCBDの増加をまた細胞内クロライド濃度の増加はCBFとCBD両者の低下を引き起こすことが判明した。軸糸構造は細胞内クロライドイオンのセンサーを有し細胞内クロライドイオンの増減により線毛運動を制御する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
線毛運動は健全な鼻粘膜線毛輸送系を担う重要な細胞である。また線毛細胞を標的にした治療法はいまだにほとんど開発されておらず、未開拓の分野である。今回我々は細胞内クロライドイオン濃度の変化で線毛運動が変化することを示した。この制御機構をさらに詳細に研究することにより線毛運動の制御機構が明らかにできる。また細胞内クロライドイオンの低下を来たす薬剤を開発することにより線毛運動を活性化できる可能性が示唆された。慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などの上気道炎症性疾患における今後の新たな薬剤開発のターゲットの一つになりうると考えられる。
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