研究課題/領域番号 |
18K09379
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
矢野 元 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (00284414)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 頭頚部扁平上皮がん / リンパ節転移 / リジルオキシダーゼ / ナトリウムイオン / プロトン交換輸送体1 / 細胞外小胞 / エクソソーム / 患者血清エクソソーム / LOXL2 / 頭頸部扁平上皮がん / 細胞外基質 / 頭頸部がん / 患者血清 / バイオマーカー / 前転移期ニッチェ / 細胞内 pH / 集団的細胞運動 / がん微小環境 |
研究成果の概要 |
多因子・多次元の複雑系であるがん転移において、複数の標的分子を設定することで「効率的ながん転移抑制」が可能であることを、検証・実証することを本研究では目指してきた。 標的因子の一つである LOXL2 が腫瘍細胞由来のエクソソーム様画分に局在し、そのことが頭頸部がん患者血清においても観察されることを報告したが、この傾向は特に比較的初期がんにおいて強く、LOXL2 の転移初期への関与を示唆した。さらにもう一因子の NHE1 と併せて発現抑制した腫瘍細胞では、非がん組織への生着が減弱していることが観察され、LOXL2 単独の発現抑制時よりもさらに抗 - 転移的状態となっている可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血清エクソソーム様画分に注目することで、リンパ節転移がないか少ない比較的初期の頭頸部がん患者においてLOXL2 含量が亢進していることが示された。動物実験においては LOXL2 がリンパ節転移に寄与することはすでに確認されていたので、それを肯定的に支持する患者血清データが得られたことの臨床的意義は大きい。一方 NHE1 / LOXL2 両ノックダウン細胞のマウス舌移植における生着性の低下はこれまで各因子の単独ノックダウンにおいては観察されておらず、目指していた相加的な抗-転移性のみならず、さらに強い相乗的抗-転移性が生じている可能性がある。
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