研究課題/領域番号 |
18K09384
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
山下 哲範 奈良県立医科大学, 医学部, 学内講師 (50588522)
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研究分担者 |
北原 糺 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (30343255)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 耳鳴 / 漢方薬 / 動物モデル / c-fos / 動物実験モデル / サリチル酸 / 牛車腎気丸 / 動物実験 |
研究成果の概要 |
我々は、過去に報告されたサリチル酸誘発耳鳴動物モデルを自施設で再現し、最も耳鳴行動が観察される条件を確定させた。この動物モデルに対して、耳鳴患者に臨床上用いられる漢方薬の牛車腎気丸を内服させると、蒸留水内服群と比較して耳鳴行動は抑制された。 次に牛車腎気丸が脳に与える影響を神経活動の指標であるc-Fosを用いて検討した。一次聴覚野、二次聴覚野背側、背側蝸牛神経核、下丘中心核において牛車腎気丸はサリチル酸によるc-Fos発現細胞数の増加を有意に抑制した。牛車腎気丸はこれらの領域の神経活動を抑制することで耳鳴を抑える可能性があることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により牛車腎気丸がサリチル酸誘発耳鳴に対して動物行動学的、免疫組織化学的な検討の両方で抑制効果を及ぼすことを示した。これまで漢方薬の耳鳴への効果を動物実験により検証されたことはなく、世界で初めての試みであった。本研究は牛車腎気丸の耳鳴への有用性の根拠となるものであり、耳鳴治療法の確立の一助となりえるものである。また、耳鳴への内服薬の効果を検証する動物実験のモデルケースとなりうるもので、今後、別の内服薬や別の耳鳴を検討する研究につなげることも可能となる。
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