研究課題/領域番号 |
18K09388
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
春山 琢男 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (80549270)
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研究分担者 |
古川 正幸 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (20359524)
楠 威志 順天堂大学, 医学部, 教授 (30248025)
池田 勝久 順天堂大学, 医学部, 特任教授 (70159614)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 骨破壊 / 真珠腫性中耳炎 / 表皮細胞 / 線維芽細胞 / Th17細胞 |
研究成果の概要 |
Th17細胞の活性化を介した骨破壊は、慢性関節リウマチにみられる現象であるが、真珠腫性中耳炎においても同じTh17細胞を介した骨破壊が発生していることを発見した。この結果から「IL-17により惹起される骨破壊」という新しい機序の可能性が導き出された。 そこで本研究ではその分子病態を解明するため、in-vitro解析によって真珠腫の骨破壊に関連する特異的遺伝子の発現解析に基づく遺伝子ネットワークプロファイルを決定した。具体的には、真珠腫上皮の培養系を用い、IL-17によって惹起される遺伝子の挙動をマルチプレックス解析で一挙に把握した。本プロファイル結果を基盤に、真珠腫の新規治療戦略に役立てる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中耳真珠腫の発症は全国で年間3,500-4,000症例と推察されている。現在、真珠腫性中耳炎の治療の中心は手術であるが、本研究の成果によって骨破壊を未然に防ぎ、顔面神経麻痺、めまい、難聴、髄膜炎などの重篤な合併症を回避させることは、患者救済に著しく貢献する。本課題に対して、真珠腫性中耳炎の骨破壊の免疫学的分子機構を分子レベルで解明し、治療戦略に新たな分子基盤を提供することが本研究の独創的かつ高い学術的特色である。今回の研究によって、真珠腫の骨破壊に関するターゲット遺伝子を解明することで新規の創薬の開発に繋がり、また手術を回避して保存的な治療が可能となり、臨床的に極めて意義深い研究となった。
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