研究課題/領域番号 |
18K09440
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
高瀬 博 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (20451940)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 風疹ウイルス / ぶどう膜炎 / 硝子体生検 / 硝子体混濁 / 抗体率 / 眼内液検査 / PCR / フックス虹彩異色性虹彩毛様体炎 |
研究成果の概要 |
風疹ウイルスが、眼内炎症性疾患であるぶどう膜炎の原因の一つである可能性が考えられているが、我が国における病態や頻度は明らかではない。本研究では、原因不明の硝子体混濁を有する患者31名に硝子体生検を行った結果、既知のぶどう膜炎や眼内リンパ腫が除外された原因不明症例のうち9名(29%)が風疹抗体率陽性だった。これらの患者は、中高年男性が多く、片眼罹患であり、中等度のびまん性硝子体混濁に加えて小型の角膜後面沈着物、白内障や緑内障の合併が見られ、一部の症例ではびまん性虹彩色素脱失が見られた。以上より、風疹ウイルスによるぶどう膜炎が共通の臨床像を有する診断カテゴリとして一定数存在する事が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ぶどう膜炎は眼内に生じる炎症性疾患であり、失明予防のために適切な診断とそれに応じた治療が必要となる。しかし、ぶどう膜炎には未だ半数近くの分類不能症例が存在し、その治療を難しくしている。本研究は、我が国でこれまであまり注目されていなかった風疹に焦点をあて、単施設ながら風疹関連ぶどう膜炎が共通の臨床像を呈する確たる診断カテゴリとして一定の頻度で存在する事を明らかとした。この研究結果は、我が国のぶどう膜炎の原因疾患の中でこれまで原因不明とされていた一定の患者群に対して新たな疾患カテゴリを提唱するものとなり、それらの患者に対してより適切な医療が行える様になる事が期待されるものである。
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