研究課題/領域番号 |
18K09535
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 (2021-2022) 徳島大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
村上 圭史 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (10335804)
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研究分担者 |
天羽 崇 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 特任助教 (00803545)
藤猪 英樹 慶應義塾大学, 医学部(日吉), 教授 (50356250)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 緑膿菌 / バイオフィルム / 抗菌薬抵抗性 / 2成分制御系 |
研究実績の概要 |
バイオフィルム感染症が慢性化,難治化する原因の1つとして、耐性遺伝子の獲得による抗菌薬耐性と異なり、一時的に抗菌薬の殺菌効果から逃れることができる抗菌薬抵抗性注目されている。抗菌薬抵抗性の重要性は明らかになっているものの,そのメカニズムは不明な点が多く残されている。我々はこれまでに,バイオフィルム感染症で問題となることが多い緑膿菌を用いて,抗菌薬抵抗性に関与する因子について解析を行ってきた。その結果,RNAポリメラーゼσ因子,セカンドメッセンジャーであるc-di-GMP,細胞密度探知機構であるQuorum sensing system、菌体外多糖合成に関わるpsl遺伝子,2成分制御系などが重要な役割を担っていることを報告してきた。また、Quorum sensing systemに重要な役割を担うautoinducerに類似した化合物AIA-1が、それ自身は抗菌活性を持たないものの、抗菌薬抵抗性に影響を与えることを見出し、そのメカニズムについても解析を進めてきた。 本研究では,cbrA-B, phoB-Rを中心とした2成分制御系に着目し,シグナル伝達経路を明らかにすることにより,抗菌薬抵抗性メカニズムの解明し,慢性難治性感染症であるバイオフィルム感染症に対する,新たな治療薬のターゲットを見出すことを目標としている。 これまでに、シグナル伝達経路の解析に必要な、CbrBまたはPhoBのHis-Tag融合タンパク質の精製により、抗CbrBと抗PhoBのポリクロナール抗体の作成に成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
予定では、抗CbrB抗体や抗PhoB抗体を使用して,Chip-seq解析を実施する経過であった。His-Tagを付与したCbrBおよび,PhoBタンパク質の,大腸菌での大量発現とNiカラムを利用したタンパク質の精製には成功し,ウサギへの免疫により得られた血清を使ったWestern blottingにより、抗CbrBと抗PhoBのポリクロナール抗体の作成に成功したことが確認された。しかし、新型コロナウィルス感染症の流行により、感染による自宅療養や濃厚接触者として自宅待機のため、研究の遂行に大きな支障を生じてしまい、Chip-seq解析を実施することが出来なかったため、遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
作製に成功した、抗CbrB抗体や抗PhoB抗体を使用して,Chip-seq解析を実施し,CbrBやPhoBタンパク質が直接制御する遺伝子を探索する予定である。
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