研究課題/領域番号 |
18K09576
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山本 直史 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (50432662)
|
研究分担者 |
小林 寛也 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (20710651)
山城 圭介 岡山大学, 大学病院, 講師 (30581087)
高柴 正悟 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (50226768)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | インテグリン / 細胞外基質 / 増殖因子 / 微小環境 / 幹細胞 / 歯周組織再生 / 歯周組織 |
研究成果の概要 |
細胞外基質(ECM)とインテグリンが制御する微小環境に着目し,歯根膜細胞と間葉系幹細胞の遊走を促進するインテグリンα3阻害ペプチド(α325)の歯周組織再生効果を調べた。ペプチドをラットの骨欠損モデルとマウスの歯周病モデルに作用させたところ,増殖因子FGF-2と同等以上の歯槽骨再生効果を示した。再生部位の組織学的解析によって,抗炎症性サイトカインと幹細胞マーカーの遺伝子発現と,骨基質蛋白の増加が確認された。すなわち,α325は再生局所の炎症を抑制するとともにECMの再構成を介して組織再生に有利な微小環境を整えることによって,再生機序を促進すると考えられる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
増殖因子を用いた歯周組織再生治療は一定の成果を挙げつつあるが,その適応症や効果は未だ限定的で,依然としてこの治療を適応できない重症患者が多い。組織再生のためには,増殖因子とECMとの協調した相互作用によって規定される幹細胞の微小環境(幹細胞ニッチ)の構築が必須である。インテグリンペプチドは,ECMのみならず増殖因子のシグナリングをも活性化することによって,組織再生を誘導する幹細胞の微小環境を構築し得ると考えられ,ひいては現在の歯周組織再生療法の適応症拡大と有効性向上に繋がる可能性がある。
|