研究課題/領域番号 |
18K09623
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
鷲尾 薫 東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (50514486)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 細胞シート / チタン / インプラント / 歯周組織再生 / 歯科 / インプラント周囲炎 / MRONJ / 歯根膜細胞 / 歯根膜 / 歯周組織新生 |
研究成果の概要 |
本研究では歯科インプラントの改良を目的とし、歯根膜細胞シートをチタンインプラント体と一緒に埋入した結果、インプラント体周囲に部分的に歯周組織様組織が形成され、その構造は最長50週間維持されたことが組織学的に観察された。一方、新生組織は部分的で、インプラントの動揺度は天然歯よりも大きく、移植に成功したインプラントは9本中4本であったことから、更なる改良を求め、細胞シートの培養条件を模索している。さらに、細胞シートがチタンへ生着しやすいことを他の疾患へ応用すべく、MRONJ(薬剤投与による顎骨壊死)への治療法である顎骨再建術へ細胞シートを併用したところ、術後の炎症が抑制されることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯科治療においてインプラント周囲炎はその埋入後5~10年で約半数の患者に惹起される症状であると言われ、根本的解決策の開発が喫緊の問題となっている。そこで、歯根膜由来細胞シートをインプラント体周囲に付着させることで、歯周組織のような免疫応答や咬合力緩衝能を持たせる方法を検討した。本研究結果より、約50週間炎症なく保たれたことから、移植後も細胞はその機能を周囲細胞へ影響させていることが推察され、人体への為害性が少ない治療法の開発の一歩となったと考える。まだ多くの点で検討が必要ではあるが、これらがクリアされた場合はインプラント周囲炎に苦しむ患者を減らすことができ、社会的意義も大きいと考える。
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