研究課題/領域番号 |
18K09629
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
牧田 佳真 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (30454573)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ヘミクリプトファン / 分子カプセル / シクロトリベラトリレン / ヨード造影剤 / シクロトリグアイアシレン / ナノカプセル |
研究実績の概要 |
ヨード造影剤は、不安定な炭素―ヨウ素結合を持つ小さな分子から成り立っており、特定の条件下で炭素―ヨウ素結合が解離して、少量のヨウ化物イオンが放出されることが知られています。また、血管造影には多量のヨード造影剤が必要であり、そのため、ヨード過敏症の患者にはヨード造影剤を投与することは禁忌とされています。
本研究では、ヨウ素原子を分子サイズのカプセル内に複数導入することで、単位分子あたりのヨウ素含有量を増やし、さらに、カプセル内にヨウ素を被覆した新しいヨード内包分子カプセルを合成することを目指しています。これによって、ヨウ素の解離を抑えた、次世代のヨード造影剤を開発することを目的としています。
今年度は、お椀型のホスト分子シクロトリベラトリレンにトリエチレングリコール鎖をリンカーとして使用し、末端にキノリノールを有する新しい配位子を合成しました。この配位子に亜鉛イオンを配位させることで、亜鉛を内包した分子カプセルを合成することができました。また、この分子カプセルが空孔内部にコリン分子を包接できることを見出しました。これらの構造は、NMRおよびMALDI-TOF-MSによって明らかにしました。次に、ヨードを内包させるためにボロンクラスターイオンを使用しました。ボロンクラスターは、カオトロープ性を持つ12面体の二価イオンであり、特にホウ素12個とヨウ素12個から成るB12I12イオンが報告されています。今回、このB12I12イオンを既知の合成法に従って合成し、分子カプセルに添加しましたが、分子カプセル内に内包された構造を確認することはできませんでした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ヨウ素を内包するための分子カプセルの合成およびその構造決定までは達成した。しかし、ヨウ素を一つのイオンに12個有するB12I12イオンを内包することを確認できなかったため、やや遅れているとしている。
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今後の研究の推進方策 |
B12I12イオンを分子カプセル内に内包させるためにスペーサーをトリエチレングリコール鎖から、より疏水的なアルキル鎖に変更することを検討している。また、より大きな空孔を有する分子カプセルを構築するために、より長いスペーサーを持った配位子の合成についても検討している。
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