研究課題/領域番号 |
18K09731
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
小柳 裕子 日本大学, 歯学部, 助教 (20609771)
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研究分担者 |
小林 真之 日本大学, 歯学部, 教授 (00300830)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | プロポフォール誘発性アルファ周波数帯 / 視床―皮質路 / 島皮質 / 視床後内側腹側核小細胞部 / 視床後内側腹側核小細胞部(VPMpc) / propofol / alpha-rhythm / insular cortex / VPMpc / thalamocortical input / プロポフォール |
研究成果の概要 |
島皮質において,静脈麻酔薬であるプロポフォールはfast-spiking(FS)細胞から錐体細胞への抑制性入力を増大させるとともに,錐体細胞の発火タイミングの同期性を向上させた。この同期性に対する作用は,FS細胞をアルファ周波数帯である10 Hzで発火させた時に最も顕著であった。島皮質への入力源の一つである視床後内側腹側核小細胞部(VPMpc)から島皮質への軸索投射は,主にⅡ/Ⅲ層の錐体細胞とFS細胞を標的とすることが明らかとなった。VPMpcから島皮質FS細胞への興奮性シナプス後電流の潜時,ピークに至るまでの時間は錐体細胞への入力と比較して有意に短かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
プロポフォールによる意識消失時にアルファ周波数帯(8~13 Hz)の増強が観察されることが分かっている一方で,その発生メカニズムの詳細は不明であった。本研究結果により,プロポフォールはFS細胞から錐体細胞への抑制性入力を増強することで錐体細胞の発火タイミングをアルファ周波数帯に近づける可能性が示唆された。また島皮質FS細胞はVPMpcからの興奮性入力を錐体細胞に先行して受けることで,周囲の錐体細胞を視床からの興奮性入力の前に抑制することで,発火タイミングの調節を行っている可能性が示唆された。これらの基礎的データの蓄積は,精度の高い麻酔・鎮静深度モニタの開発に寄与する可能性が考えられる。
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