研究課題/領域番号 |
18K09736
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
大西 祐一 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (70322568)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 口腔扁平上皮癌 / 癌幹細胞 / 幹細胞マーカー / c-Met / NF-κB / c-Myc / Snail |
研究成果の概要 |
この研究では,口腔扁平上皮癌 (OSCC) 臨床サンプルにおいて癌幹細胞(CSC)の指標にも考えられているNF-κBとc-Metの免疫組織化学的発現を評価した.さらに,OSCC細胞を用いて,口腔CSCの上皮間葉転換(EMT)そして遊走能に対するNF-κBとc-Met阻害の影響を分析した. NF-κB とc-Metの免疫組織化学的染色では腫瘍のinvasion frontで強く発現した.また,OSCC細胞においては両者の発現がみられ,特に癌幹細胞様性質を示すKBで明らかな発現がみられた.そしてNF-κB およびc-Met阻害により,EMTに関与する遺伝子の発現と遊走能を効果的に阻害した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在,臨床において口腔扁平上皮癌の分子レベルでの個体差を把握し治療法を決定することはなく,臨床的所見や経験に基づくところが大きい.そこで本研究では、NF-κBおよびc-Metの口腔扁平上皮癌における役割を明確にし,癌幹細胞マーカーとして治療法決定の際の指標とすることは,長年の目標である生存率の改善に大きく貢献するものと思われる.さらにNF-κB阻害剤やc-Met阻害剤により,NF-κBおよびc-Met発現を制御し,癌幹細胞性を抑制することで,新たな分子標的因子としての遺伝子治療へと応用できる可能性が示唆された.このことは学術的,社会的意義があり優れていると思われる.
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