研究課題/領域番号 |
18K09772
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
高 裕子 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (10816119)
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研究分担者 |
桑原 義和 東北医科薬科大学, 医学部, 准教授 (00392225)
佐藤 友昭 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (10284887)
並河 英紀 山形大学, 理学部, 教授 (30372262)
西谷 佳浩 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (60325123)
富田 和男 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 講師 (60347094)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 過酸化水素 / がん / 酸化ストレス / 細胞死 / アクアポリン / 鉄 / ミトコンドリア / 細胞膜 / 腫瘍 / 放射線耐性 / 活性酸素 |
研究成果の概要 |
放射線に感受性であるミトコンドリアDNAを欠損したρ0細胞と、逆に抵抗性である臨床的放射線耐性細胞(CRR細胞)の過酸化水素(H2O2)応答について、細胞膜状態と鉄動態に着目し解析を行った。ρ0細胞では、H2O2処理により細胞膜チャネルであるアクアポリン(AQP)発現が増加することで、細胞膜の過酸化水素透過性が亢進し、2価鉄量が増大することからフェントン反応による細胞内の活性酸素種が増加し、細胞膜脂質の過酸化による細胞死が惹起された。一方、CRR細胞では、AQPの発現と2価鉄量が少ないためH2O2処理による活性酸素種の発生が少なく、細胞死が起きにくいことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ストレスに感受性を示すρ0細胞と抵抗性を示すCRR細胞を用いた解析を行い、酸化ストレス抵抗性に、細胞膜上のアクアポリン(AQP)、細胞内鉄動態、ミトコンドリア動態が関係することを明らかにした。今回得られた結果を踏まえ、今後、AQP発現量、細胞内鉄動態、ミトコンドリア機能をコントロールするような薬物を投与することにより、抗がん剤の治療効果を飛躍的に高める事が期待できる。現在日本では、死ぬまでに2人に1人ががんに罹患するといわれており、本研究により、私たち国民にとって身近ながんの撲滅に向け、この様な重要な知見が得られたことは、社会的にも大きな意義があると考えられる。
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