研究課題/領域番号 |
18K09915
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
於保 孝彦 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (50160940)
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研究分担者 |
長田 恵美 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (00304816)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Streptococcus mutans / ヒト動脈内皮細胞 / gp-340 / 菌体付着 / サイトカイン / 動脈内皮細胞 / 侵入 / 口腔細菌 / 動脈硬化症 |
研究成果の概要 |
口腔細菌による動脈硬化発症において、先天性免疫因子gp-340が担う機能を調べた。齲蝕細菌であるStreptococus mutansを用いてヒト動脈内皮細胞を刺激したところ、gp-340の産生誘導が認められた。またsiRNAを用いてgp-340の産生を抑制した内皮細胞へのS.mutansの付着および侵入は、いずれも対照に比べて増大した。さらにgp-340の産生を抑制した内皮細胞をS.mutansで刺激した際のサイトカイン産生は、対照に比べて増大した。これらの結果は、S.mutans刺激により内皮細胞から産生されたgp-340が、菌体の内皮細胞への付着を抑制したためと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動脈硬化病巣から口腔細菌が検出されることから、同疾患発症における口腔細菌の関与が注目されている。先天性免疫因子gp-340は、身体の様々な組織で発現するタンパク質であり様々な機能を担っている。今回、齲蝕細菌Streptococus mutansの刺激によりヒト動脈内皮細胞からgp-340が産生され、菌体の内皮細胞への付着や侵入を抑制し、炎症性サイトカインの産生を阻害することが認められた。本結果は、gp-340がS. mutansによる動脈硬化誘発の過程において保護的な役割を担うことを示唆している。すなわち口腔細菌による動脈硬化発症における新たな生体防御機構を示したことに意義がある。
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