研究課題
基盤研究(C)
日本全国から幅広く収集された結核菌株の遺伝子型別情報、ゲノム情報、分離地情報等を分析し、結核感染伝播に関わる以下の2つの知見を得た。(1) 結核菌遺伝子型別法として国内外で使用されているVNTR法では、52%-76%の株を誤って最近の感染伝播に関係する株として識別する可能性がある。(2) 結核菌クローン株集団が分離された地点を分析したところ、結核感染の半数は40km以内、大部分は200km以内で発生していたことが推定された。
本邦における結核分子疫学調査では、当該自治体内で発生した症例を主な調査対象としていることから、隣接自治体にまたがる結核感染伝播を検出できない可能性がある。また、結核菌遺伝子型別法として用いられているVNTR法に基づく菌の異同判定では、不十分な菌株識別能を背景に疫学的関連性の無い株を誤って同一の株と判定する可能性が指摘されている。これらの問題点を検証するため、日本全国から収集された結核菌とその付随情報を分析し、広域的にゲノム分子疫学調査を実施することの有用性を示した。これらの知見は将来の導入が期待される結核菌ゲノム分子疫学調査の基礎情報となり、結核対策の高精度化に活用される。
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