研究課題/領域番号 |
18K09963
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
浅井 篤 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80283612)
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研究分担者 |
尾藤 誠司 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), その他部局等, 室長 (60373437)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 代理意思決定 / 日本 / 倫理原則 / 判断根拠 / 文化的特徴 / 延命治療 / 超高齢社会 / 実証研究 / 医療倫理 / 文化 / ACP / 大規模調査 / 代理意思決定者 / 家族 / 「人生会議」 / 事前指示 / エンド・オブ・ライフ / 質問票調査 / 大学病院 / 神経内科 / 質的研究 / インタビュー調査 / WEB調査 / 量的研究 |
研究成果の概要 |
現代日本の医療現場における代理意思決定の実態を質的研究および量的研究によって次のことを明らかにした。質的研究では生命に関わる重大な内容に対する代理意思決定の判断根拠として、患者の選好だけではなく患者の利益、代理意思決定者の選好を判断根拠として代理意思決定が行われている実態があることが示唆された。代理意思決定者の選好の中には、介護負担や代理意思決定者の死生観や価値観などが含まれていた。全国1000人の日本人を対象にした大規模横断調査では、質的研究での仮説が統計学的に裏付けられた。代理意思決定者は、子供世代、特に長男がその役割を果たすことが多く面談回数や多職種の関わりが少ないことも明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦の代理意思決定は判断根拠として、患者本人の意向とは合致しない家族の意向を基に代理意思決定が行われ、家族の意向は介護負担、患者に死んでほしくないという気持ち、患者の回復の可能性、治療は全て行う方針など様々な要因で構成されていた。量的研究は質的研究が示唆した結果を裏付け、さらに①代理意思決定者は子供世代、特に長男がその役割を果たすことが多い、②決定プロセスの特徴として面談回数や多職種の関わりが少ない、③複数の判断根拠を基に代理意思決定がなされ患者の最善に関連する判断根拠が高頻度に含まれることが示唆された。これらの傾向を勘案しこれからの代理意思決定の在り方を考える必要があることが示唆された。
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