研究課題/領域番号 |
18K09971
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 (2023) 三重大学 (2018-2022) |
研究代表者 |
後藤 道子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (10608946)
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研究分担者 |
竹村 洋典 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00335142)
若林 英樹 三重大学, 医学部, 寄附講座教授 (00378217)
北村 大 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (80595679)
関本 美穂 三重大学, 医学系研究科, リサーチアソシエイト (00244583)
大西 弘高 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (90401314)
阿部 恵子 金城学院大学, 看護学部, 教授 (00444274)
近藤 諭 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (80753516)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 総合診療専攻医教育 / ビデオレビュー評価表開発 / 医療面接教育 / コミュニケーション教育 / 信頼性評価 / ビデオレビュー評価表信頼性評価 / ビデオレビュー / 評価表開発 / 総合診療専攻医 / ブラッシュアップ / ラピッドプロトタイピング / 評価票 / webアンケート / 暫定版評価表 / ノミナルグループテクニック / 暫定評価項目 / 総合診療 / 専攻医 / 評価表 / 医療面接 |
研究実績の概要 |
文献検索を行い、信頼性と妥当性が担保された評価表を14ピックアップし、翻訳した。項目を分類し、カテゴリー毎に名前を付けた。平成30年12月、第1回のノミナルグループテクニックを用い、上記の評価表の分類に基づきデータを収集した。23タイトル80の評価項目が採取できた。平成31年2月、東京大学医学図書館会議室で、第2回のノミナルグループテクニックを用い情報収集を行った。第1回の結果に、7タイトル66項目が加わった。最終的に、30タイトル、146の評価項目が採取できた。 ノミナルグループディスカッションを2回実施した結果抽出された評価項目候補を元に、研究者間でディスカッションを重ね、評価項目に優先順位をつけるためのwebアンケートを実施した。日本プライマリ・ケア学会の協力を得て、専門部会のメーリングリストを使用し配布した。そして重要であると判断された項目で作成されたものを暫定版評価表として、実際の専攻医の外来診療場面を録画(DVD)し、それを用いて暫定版評価表の機能評価を複数回行うラピッドプロトタイピングという手法で、ブラッシュアップし、最終版評価表を完成させた。最終的に、2部構成で、(第1部:医療面接の流れに沿った各段階のコミュニケーションスキル 第2部:一般的なコミュニケーション)で、且つ、評価項目が5段階のリッカート形式で作成されたルーブリック形式の評価表が完成した。 令和3年、出来上がった「総合診療専攻医の為のビデオレビュー評価表Ver1.3」の、信頼性評価に取り組んだ。3名の研修医が撮影した9本の外来診療場面のビデオを、3名の指導医が評価表を用いて評価し一般性理論を用いて分析した。 解析の結果、15項目のクロンバックのα係数は 0.956、Φ係数は0.083と非常に低かった。但し、項目間信頼性は高かった。事例信頼性と評価者信頼性を同時に見た一般性係数は有意に低かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
進捗が遅れた理由の最大の理由はコロナ禍の影響である。具体的に進捗の妨げとなった理由としては、コロナの状況が度々変化するため、患者とのビデオ撮影の計画がなかなか立てられなかったことと、コロナ対応で日常業務が多忙となり、研究に避ける時間が減ってしまったことがあげられる。 また、信頼性の評価の研究で、我々の予想しなかった結果となり、さらなる検証が必要となったことで進捗が遅れた。ただ、今年度延長したことで、これらの遅れは取り戻すことができると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
評価表の信頼性の検証において、評価者の経験による評価のばらつきが大きいことが分かった。そのため、評価者の経験が比較的浅い場合に信頼性が低かった要因としては以下の2点が考えられる。一つは、評価者間の標準化が十分ではなかった可能性、もう一つは、評価者のビデオレビューそのものに対して懐疑がある可能性である。後者については、参加者へインタビューを行い、ビデオレビューや専攻医の外来教育に対しての考え方を明らかにし、評価に対する影響を確認する。前者に対しては、ビデオレビュー評価表の普及のためのワークショップ等の機会を利用して、評価表の説明前後で点数に差異があるかどうかを検証をする予定である。
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