研究課題/領域番号 |
18K10046
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
嘉数 直樹 九州工業大学, 学生支援本部, 特任教授 (20264757)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 悪性中皮腫 / 悪性中脾腫 / 融合遺伝子 / 次世代シークエンス |
研究成果の概要 |
次世代シーケンシング技術の導入により、悪性中皮腫の発癌に関与していると考えられる融合遺伝子が続々と明らかになってきた。これらの多くは、NF2、ALK、BAP1、PBRM1、SETD2、EWSR1、PTENの各融合群にグループ分けできる。研究代表者が解析した悪性中皮腫細胞株においては、ALK融合群の2融合遺伝子(ALK-SDC1、ALK-RAB3B)とSETD2融合群の1融合遺伝子(SETD2-PCDH15)が同定され、悪性中皮腫の発癌に関与している可能性が考えられた。ALK融合遺伝子陽性の悪性中皮腫に対しては、分子標的治療薬としてALKチロシンキナーゼ阻害薬が治療効果を示すことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、悪性中皮腫細胞株のゲノムを次世代シーケンシング技術によって解析することにより、悪性中皮腫の発癌に関与し、かつ、分子標的治療のターゲットの候補となりうる融合遺伝子を同定できた点で、本研究は学術的意義があると考えられる。 また、本研究では悪性中皮腫の細胞株でしか解析できなかったが、患者の腫瘍組織を次世代シーケンシング技術によって解析することにより、その患者の癌の発生に関与している固有の融合遺伝子を捉えることも可能であることが示され、さらには、その融合遺伝子をターゲットとする有効な分子標的治療薬を探索することにも役立つことが示唆された点で、社会的意義があると考える。
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