研究課題/領域番号 |
18K10104
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
鹿嶋 小緒里 広島大学, 先進理工系科学研究科(国), 准教授 (30581699)
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研究分担者 |
頼藤 貴志 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (00452566)
鈴木 越治 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 研究准教授 (10627764)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 大気汚染 / 黄砂 / 越境型大気汚染 / 長期健康影響 / 短期健康影響 / 死亡 / 循環器系疾患 / 呼吸器系疾患 / 健康影響 / 疫学 / 東アジア |
研究成果の概要 |
近年日本をはじめ、東アジア地域では越境大気汚染の発生頻度が増加している。しかし、越境大気汚染(特にそれらを運ぶ黄砂)の健康への影響は明らかでない。そこで、黄砂によって年間の死亡が具体的に増加する数および割合の評価を地域別に実施した。その結果、黄砂濃度の減少(例えば30μ/m3以下等のシナリオ)により、対象とした地域(10都道府県)で現在発生している死亡を防ぐことができる具体的な割合(現在の死亡の0.034%)がわかった。このような防ぎうる死亡数が発生しており、それらを減少させるためには、さらに日本全国での評価が必要であり、また黄砂濃度上昇時の注意喚起等の拡充がより一層重要であることを提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アジアは依然として高い大気汚染濃度であり、それらを国境を越えて拡散する黄砂も発生し、多くの地域で健康影響が懸念されている。しかし大気汚染の健康影響評価は依然として欧米諸国から提示されたものが多く、気候、住環境等の異なるアジアからの評価が必要である。本研究では越境型大気汚染である黄砂に着目し、定常的に測定している黄砂濃度を用いて、死亡にどれくらい影響をもたらしているかの評価を実施した。黄砂や大気汚染濃度の測定において日本は充実しており、このような実際の濃度を用いた健康影響評価研究は、今後アジアの環境物質モニタリング拡充においても重要なエビデンスとなり、継続した評価研究が必要である。
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