研究課題/領域番号 |
18K10121
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58040:法医学関連
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
武市 敏明 杏林大学, 医学部, 助教 (90460360)
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研究分担者 |
塚 正彦 金沢大学, 医学系, 教授 (00272956)
北村 修 杏林大学, 医学部, 教授 (70266609)
桐生 京佳 杏林大学, 医学部, 准教授 (60555051)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 覚せい剤 / 線条体 / 視床 / VGLUT / ヒト / 脳 / 側坐核 / 蛍光免疫染色 / 覚醒剤 / 免疫組織化学 / 刺激性薬物 / グルタミン酸トランスポーター |
研究成果の概要 |
(1)覚せい剤事例において、脳の線条体の側坐核におけるVGLUTのシグナルの増加及び同部位におけるCalbindinと一致したVGLUTの増加を認めた。(2)さらに、脳の視床の束傍核におけるVGLUTのシグナルの増加を認めた。この部のVGLUTはGLS陽性神経細胞とシナプスを形成していることが考えられた。(3)一方、覚せい剤とは作用機序の異なる大麻事例では、視床のVGLUTの変化を認めなかった。結果(1)、(2)より、少量の覚せい剤を反復投与した動物実験と同様な変化を実際のヒトの試料を用いて検出可能であることを明らかとした。結果(3)より、神経終末の差異をヒトの事例で明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに行ってきた実験動物を用いた研究では、行動解析に差を認めるものの神経障害を引き起こさない程度の少量の覚せい剤を反復投与した動物の線条体において、VGLUTの増加が特徴的であった。本研究は、その基礎実験を元にしたトランスレーショナル・リサーチであり、実際の覚せい剤事例の線条体の側坐核におけるVGLUTの増加を明らかにした。それだけでなく、側坐核への投影元である視床の束傍核のVGLUTも増加していることを観察した。本研究は、単に実験動物の結果をヒトへ外挿が可能であるというだけでなく、組織検査から薬物使用のスクリーニング検査への可能性を示唆するものである。
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