研究課題/領域番号 |
18K10145
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
岩佐 幸恵 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (60432746)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | パワーポーズ / 呼吸法 / リラクセーション技法 / 自律神経 / クロスオーバー試験 / 看護 |
研究実績の概要 |
心身がリラックスすると呼吸が穏やかになり,心拍,血圧,及び酸素消費量が低下する。これをリラクセーション反応と呼び,この反応を意識的に引き出す方法がリラクセーション技法である。リラクセーション技法のなかでも,呼吸法は比較的習得が容易で,短時間で効果を得ることができるため,臨床場面でも活用されている。一方,新たなリラクセーション技法であるパワーポージングが,緊張をとく方法として注目されている。がん治療中の不安や抑うつの改善など,看護の領域でも活用されることが期待されるが,臨床に応用するには,まだ十分なエビデンスが確立されていない。本研究の目的は,パワーポージングを臨床で用いられている呼吸法と比較することによって,そのリラクセーション効果や安全性を検証することである。 本実験では,呼吸法は従来の研究結果と同様に自律神経活動全体が活性化され,主観的評価においては負の感情を改善する効果が示された。power posingは副交感神経活性のみが高まり,主観的評価においては負の感情を改善する効果があることが示された。呼吸法とpower posingはどちらもリラクセーション効果があると明らかになったが,交感神経の活性を高めるのは呼吸法のみであり,交感神経への影響に大きな違いがあることが明らかになった。本研究によってpower posingは交感神経を鎮静させるのに有効であることが示され,臨床での利用が期待される。本研究の成果は26th East Asian Forum of Nursing Scholars: EAFONS2023で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度は,データを取り足して,外れ値についてその原因を追究する予定であったが,新型コロナ感染症拡大の影響で被験者を十分に集めることがでなかった。そのため,外れ値についての検討が十分にできず課題として残り論文執筆までには至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
外れ値についての原因追究は,心拍変動解析による自律神経活動評価の技術的な側面,生理心理学的な側面より文献検討によって進めることとし,本年度は論文執筆に取り組み,国際的な学術雑誌に投稿する。
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