研究課題/領域番号 |
18K10288
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
森本 紗磨美 高知県立大学, 看護学部, 助教 (10457939)
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研究分担者 |
大川 宣容 高知県立大学, 看護学部, 教授 (10244774)
田中 雅美 高知県立大学, 看護学部, 助教 (50784899)
井上 正隆 兵庫医科大学, 看護学部, 准教授 (60405537)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 周術期 / ヘルスリテラシー / 周術期ヘルスリテラシー / 消化器がん患者 / 消化器がん |
研究実績の概要 |
本研究では、手術を受ける消化器がん患者が、これまで培ってきたヘルスリテラシーを発揮し、手術に主体的に取り組み、術後の生活をマネジメントできるよう、術前から術後まで継続した介入を行うための周術期ヘルスリテラシー支援プログラムを開発することを目的としている。これまで、消化器がん患者の視点から、周術期ヘルスリテラシーを明らかにした。2020年度より、周術期ヘルスリテラシーを発揮するための援助の内容を、看護師の視点から明らかにすることを目標とし、実施してきた。 2021年度に、消化器がんの手術に関わる部署で5年以上の勤務経験のある4名の看護師を対象に、面面接法でデータ収集を実施し、詳細な看護援助を抽出した。2022年度はそのデータを、質的帰納的方法を用いて、さらに分析を進めた。その結果、周術期ヘルスリテラシーを発揮するための看護援助として、≪手術に関連した情報を自分のものにできるように手術までに情報の補足を行う≫、≪思い込みで回復を遅らせないように医療以外の個人的な情報源からの情報を修正する≫、≪術後の身体に合わせて退院後の生活ができるように患者とともに今後の経過を整理する≫、≪生活の中に取り入れることができるように必要になった対応について患者と共に整理する≫、≪術後の状態を患者自身がイメージできるようにサポートする≫、≪術後に動くことができるように意識づけを行う≫、≪回復への取り組みを続けていけるように患者の持っている力を後押しする≫、≪立ち止まることがないように反応をみながら行動の促しを行う≫、≪家族が患者を支えることができるように家族への説明を選択的に行う≫の9つの内容が抽出された。本研究で抽出された看護援助は、患者のもつ情報認識へのアプローチ、患者が状況に応じた行動をとりいれるためのアプローチ、患者の「できる」を支えるためのアプローチが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
繰り返されるCOVID-19の流行により、より多くの研究協力者を得ることが困難であった。2019年度から蓄積してきた遠隔講義への対応などのノウハウを活用しながら、講義や提出課題への対応を行ってきたが研究を進める時間を十分に確保することができていなかった。
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今後の研究の推進方策 |
すでに消化器がん患者からのデータ収集は終わっているが、データ分析が十分にできていないため、さらに分析を進め、消化器がん患者の視点からの周術期ヘルスリテラシーの内容を明らかにする。 看護師を対象としたデータから得られている看護援助の内容、文献検討から抽出した看護援助をもとに、消化器がん患者が必要としている援助内容を検討する。消化器がん患者の視点からの周術期ヘルスリテラシーの内容を組み込み、プログラム案の作成を行う予定である。
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