研究課題/領域番号 |
18K10310
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 京都先端科学大学 (2021-2022) 大阪大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
辰巳 有紀子 京都先端科学大学, 健康医療学部, 講師 (90759432)
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研究分担者 |
荒尾 晴惠 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50326302)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 悪性脳腫瘍患者 / 家族 / 看護支援 / エンパワーメント / 悪性脳腫瘍 / 患者 / 看護 / ニーズ / 苦悩 / 家族ケア / 家族エンパワメント / 問題解決能力 / Peaceful End of Life |
研究実績の概要 |
2020年度までに認知障害を起こした悪性脳腫瘍患者家族に対して行われている家族ケアについて、看護師側の認識について研究を行った。得られたデータを分析した結果、認知障害を起こした悪性脳腫瘍(原発性・転移性)患者の家族ケアについて、「疾患の特性としての急激な病態悪化により家族が受ける衝撃の理解」、「疾患の特性としての急激な病態悪化による衝撃に対する家族の問題対処能力のアセスメント」、「急激な病態悪化により影響を受ける家族の支援の工夫」、「疾患の特性としての急激な認知機能やADLの低下の中で、患者と家族の意向を汲み取り実現するために重視していること」、「後悔の無いEOLの実現のた めの支援」の5つの側面の看護支援が明らかになった。 2022年度は家族を対象とした調査を実施・データ分析して悪性脳腫瘍患者の家族支援モデルを作成予定であった。学内の倫理委員会の審査(承認)を経て、国内で脳腫瘍の手術を年間50例以上実施している58病院を対象に、アンケート用紙の配布への協力を依頼した。その結果、2病院からは病院独自の倫理審査委員会の審査を受けるよう指定があり、現在倫理審査を受けている最中である。また1病院からは条件付きで了承を得たため、今後アンケート調査を行える予定である。1病院からは倫理審査委員会の承認書を送付するように回答があったため、送付し、現在回答を待っている状態である。その他24病院からは、「コロナウィルス感染症への対応のため、患者家族への看護ケアが満足にできなかった」「病院内部に調査の対応ができるスタッフがいない」、「患者や家族に負担」、といった理由から協力不可の回答を得た。2023年度は2病院の倫理審査を終了し、3病院での調査を行う。アンケート調査の結果を分析し報告する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度は1回目の期間延伸を申請し、悪性脳腫瘍家族を対象に、これらの側面の支援が行われていることの効果を検証し、家族エンパワーメントに関する仮説モデルの検証する予定であった。しかしコロナウィルス感染症の流行に伴い、外部病院との接触はこれまで以上に困難を極め、多忙な病院では調査に協力する余力が無いとみられ、調査依頼をしたうちの多くの病院から断られた。条件付きで了承を得られた病院も、各病院独自の倫理委員会の審査を受けるように指定があり、その準備や対応に想定以上の時間を要し、実際の調査に至らなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は7月までに2病院の倫理審査委員会の了承を得る予定である。また検討中の1病院の回答を得て、回答によって対応を行う。すでに条件付き(患者・家族の状況によって協力が得られそうなケースを所属師長が判断する)で調査の了承を得られた病院もある。これらの病院のうち、倫理委員会等の了承を得られた病院において、家族を対象とした調査を行う。81例を目指している。これらの調査結果の分析から、12月までに仮説モデル(案)を検証する予定である。その後、得られたデータについて2024年3月までに論文を執筆し、投稿する予定である。
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