研究課題/領域番号 |
18K10393
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2018-2021) |
研究代表者 |
玉上 麻美 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (40321137)
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研究分担者 |
今中 基晴 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 名誉教授 (60184818)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 不妊治療 / 流産 / レジリエンス / 女性 / 治療の説明 / 気持ちの受容 / 身体的苦痛の軽減 / 不妊治療の不確実さ / 看護者の無力さ / 支援の困難さ / 看護支援 |
研究実績の概要 |
本研究では、女性の健康支援として、性と生殖に関する健康と権利を守るひとつである不妊治療を受ける女性への支援に着目した。 本研究の目的は、不妊治療後に流産を経験した女性が、流産という危機的状況から心理的に回復していく過程において、人が困難な状況に直面した時に、それにうまく適応するプロセスであるレジリエンスに着目し、心理的に回復し、立ち直るためのレジリエンスを促進させる看護支援システムを構築することである。 不妊治療後に流産を経験した女性への看護支援の実態と問題点に対する調査として、不妊治療後に流産を経験した女性への支援を実施した医師・助産師・看護師に看護支援の実態および問題点などについてインタビューを実施した。その結果、支援で心がけていることとして、医師では「妊娠できる力があると評価する」、「納得できるまで治療する」、看護師では「寄り添う」、「感情を表出できるようにする」であった。困難であった支援として、医師では「妊娠の可能性の対応」、看護師も同様に「妊娠の可能性への対応」であった。一方、効果的であった支援として、医師では「本人が納得できるまで治療する」、「気持ちを表出できるようにする」、看護師では「気持ちを表出できる支援」、「身体に対する支援」であった。 不妊治療後に流産を経験した女性への看護支援の実態として、不妊治療中の女性が前向きに考えられるよう、また感情表出ができるよう対応していることが明らかになった。この支援は、女性が自身の喪失体験に向き合い、適応し、回復していくレジリエンスを促進する援助となっていると考える。一方、不妊治療の目的となる妊娠の可能性に対応することが困難な支援となっており、流産への支援だけでなく治療の帰結を含めた支援が必要であることが示唆された。
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