研究課題/領域番号 |
18K10402
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
島袋 香子 北里大学, 看護学部, 教授 (70206184)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
|
キーワード | 母親役割 / 対処対処 / 自己像の形成 / 対処 / 母親役割獲得 / 自己像形成 / 自己象形成 |
研究実績の概要 |
本研究の特色は、女性の母親となる精神的適応過程は、母親となる自己を構成する過程であると捉え、これまで明らかにされていない適応過程における対処 (自己調整)に焦点を当て、妊娠期における母親の対処特性と自己の再構成の状況を明らかにし、産褥期で浮き彫りになる「母親となる自己像の形成状態」との関連を検討している点である。近年、実母による虐待や子を愛せない母親の問題が注目されており、この問題への看護アプローチへの貢献を目標としている。「母親となる自己の再構成」を指標に、妊娠後期から産褥期における心理的対処と影響要因との関連を明らかにする目的で、ローリスク初産婦を対象に縦断的調査を行う。3つの測定尺度(Stress Coping Inventory, Japanese Prenatal Self-Evaluation Questionnaire, 対児感情評定尺度よる調査を妊娠後期に行い、3回の面接調査(妊娠後期・産褥2週間・産褥1ヶ月)を行う。面接データは質的記述的に分析し、妊娠期と産褥期の対処や影響要因の関連を分析する。3つの測定尺度は分析の解釈に用いる。妊娠期の分析では、情報収集はインターネットを頼りにし、「周囲と関わるのが恥ずかしい」「自分で調べて努力する」「自分で解決する」との回答が、これまでの調査結果と異なる特徴として確認されている。また、YOU Tube等の映像情報を頼りにしており、この影響について分析する必要性が示唆される。自分の母親像を想像できず母親になってから考えるとの回答傾向は変わらないが、自己の母親像を語る対象者は実母とよく語る時間を持っていることが示されており、自己の母親像の形成に実母との関係が影響することが推測される。妊娠期のデータは、COVID-19流行前と後の別立てで分析する事が必要だと考える。研究はコロナ禍にある産褥期に絞り込んで進めることにした。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の流行により、産科外来や保健相談室の閉鎖等から調査対象者のリクルートが進んでいなかったが、再開後に施設側から対象者を紹介してもらい面接方法をリモートに変更し、調査を実施している。当初は調査への参加を断られ続けていたが、令和3年後半より調査参加者を得られるようになってきた。調査途中であるが、産褥期のデータからは、リモートワーク環境による夫の育児参加が進められたことによる影響やICTによる身近な人への相談行為との関連が推測され、分析を進めている。
|
今後の研究の推進方策 |
出産による入院中からコンタクトを取り、調査参加者をリクルートしていく予定である。分析は、産褥期の状態から妊娠期の状態をたどる方法で進めていく。
|