長期フォローアップ外来における小児がん経験者の卵巣ならびに性機能の解析

• 研究課題/領域番号: 18K10421
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分58070:生涯発達看護学関連
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 清川 加奈子 京都大学, 医学研究科, 助教 (70432317)
• 研究分担者: 菅沼 信彦 名古屋学芸大学, 看護学部, 教授 (30179113) ; 堀江 昭史 京都大学, 医学研究科, 講師 (30535836) ; 林 文子 愛知医科大学, 看護学部, 助教 (80782234)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2022-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2021年度)
• 配分額: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円); 2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
• キーワード: 小児がん経験者 / 長期フォローアップ外来 / 卵巣機能 / 妊孕能 / 生殖医療 / CCS / 小児がん / 長期フォローアップ

研究成果の概要

小児がんの治療の発展に伴い多くの患者が救助されるようになっている。当科で1980年から現在までの間に、小児血液・固形腫瘍で治療を受けた小児がん経験者（childhood cancer survivor：CCS）をスクリーニングしたところ、CCS女性は327例であった。疾患としては、血液腫瘍性疾患が176名（54％）固形腫瘍が136名（42％）であった。治療により性腺機能が障害されることがあり、施行された治療と期間を詳細に調査したところ、卵巣機能不全・月経異常が明らかに確認できた患者数は125例中48名であった。過度の生殖補助医療を回避するためにも、CCS女性の長期の卵巣機能の分析が必要である。

研究成果の学術的意義や社会的意義

小児がんの治療の発展に伴い、多くの患者が救助されるようになった。しかし、性腺機能は治療の副作用で障害されることがあり、生殖能力の喪失や低下により、彼らの生活の質を低下させていることは明らかである。これらの問題点を解消するためにも、生殖補助技術として卵母細胞／卵巣組織の凍結が小児がん患者に適用されている。しかし、がん治療前または治療中に卵胞からの卵母細胞の採取、または腹腔鏡下での卵巣切除が必要となるため、この手順は大きな負担となる。この研究は、過度の生殖補助技術を回避するための一助となるのではと考えられる。