研究課題/領域番号 |
18K10422
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
千場 直美 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (90347005)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 月経 / PMS / 更年期症状 / 睡眠 / 活動 / 生活習慣 / 予防 / 教育 / ヘルスケア / 更年期女性 / 健康教育 / ピアエデュケーター / 更年期 / 女性 / 性周期 / 月経随伴症状 / 月経教育 / 健康管理 / 検診 / ライフサイクル / 性成熟期 |
研究実績の概要 |
女性のライフサイクルにおいて、性周期関連の不調を自覚する者は7割以上にも及ぶ。性成熟期女性の月経前症候群(PMS)は、将来的に更年期症状にも関連すると考える。更年期症状を呈する女性のほとんどは対処行動をとらずに、健康状態の悪化と、QOLの低下を経験する。同様に、PMSを自覚する女性の多くも対処行動をとっていない。そこで、本研究は、健康教育によって性成熟期の女性がPMSの予防対処行動を知り実践できるようになることにより、更年期症状を自覚する際の予防対処行動を習得し、自ら健康状態の維持・改善・向上、またQOLの改善をできるようにすることが目的である。性成熟期女性の健康ニーズを知ること、ニーズに応じた健康教育プログラムを構築する事、健康教育を実施し、更にはピアエデュケーターを育成することを目指した研究である。 しかし、2022年度はCOVID-19感染拡大によって集団で行う調査や、健康教育は難しい状況にあった。そこで、個別対応によるPMSの実態把握と健康教育の内容の根拠となる調査を主観的評価(質問紙)と客観的評価(FITBIT)により行った。 対象22名の平均年齢は21.18±1.53歳、黄体期の軽症PMSは3名(13.6%)であったが、月経期には軽症PMS5名(22.7%)、中等症PMS1名(4.5%)、PMDD1名(4.5%)であり、月経期の不調を示す者が多かった。また、生活習慣のうち睡眠と活動に注目して分析した結果、 PSQI-Jによる睡眠状況では、睡眠障害がある者は黄体期6名(27.2%)、月経期9名(40.9%)と月経期に多かった。更に、重回帰分析により、月経期のPMSには黄体期の日中の眠気(JESS)、睡眠障害(PSQI-J)、黄体期のストレス管理の関連性がみられた(R2=0.723)。黄体期の睡眠と活動はPMSに関連が深く、教育内容に示唆を与える結果が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は性成熟期女性の健康ニーズを知ること、ニーズに応じた健康教育プログラムを構築する事、健康教育を実施し、更にはピアエデュケーターを育成することを目指した研究である。しかし、2022年度はCOVID-19感染拡大によって、感染予防としての行動制限があり、特に10月頃までは、対象となる人を集め、集団で行う調査や健康教育による介入は難しい状況にあった。そのため、研究の内容、対象の縮小、調査方法等の変更が必要であった。現在、調査内容の修正変更をし、対象を縮小した内容の調査を実施し、分析等を行っているが、今後の調査に活かせる結果の一部を得られている。
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今後の研究の推進方策 |
これまで、COVID-19の感染および拡大による感染予防を重視し、集団調査や集団教育を実施できない状況にあった。しかし、2023年度は行動制限が解除されるため、当初予定していた計画を実施することが可能となる。しかし、これまでの行動制限により、打ち合わせ会議、調査、等が進まず、対象の選定、教育の企画・実施等の計画が遅れた状態にある。 本年度は、これまでの調査結果を基にして、急ぎ、検討した健康教育内容をまとめ、対象の募集・選定、教育的介入を実施し、効果の評価を行う予定である。
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