研究課題/領域番号 |
18K10429
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 千葉県立保健医療大学 |
研究代表者 |
川村 紀子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (90624809)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ヒヤリ・ハット事例 / 分娩期 / 助産師 / 助産ケア / 危険予知能力 / トレーニング教材 |
研究実績の概要 |
【研究Ⅰ】助産師の分娩期ヒヤリ・ハット事例の収集と分析について、未分析であったデータを分析し検討した。助産ケアにおける分娩期ヒヤリ・ハット事例の発生要因と防止策の現状をP-mSHELLモデルを用いて明らかにした。助産師が最も印象に残る分娩期ヒヤリ・ハット事例を収集し、最も多かった『速い分娩経過の判断遅れ』45事例と『抗菌薬点滴の間違い』32事例を対象に、助産師の捉える発生要因と防止策についてP-mSHELLモデルの7つの構成要素別にカテゴリを抽出した。その結果、分娩期ヒヤリ・ハットの主な発生要因は、速い分娩は予測が困難、人員不足、分娩経過の判断不足、マニュアル違反、連携不足等であった。防止策は、速い分娩の理解、人員確保、分娩経過の判断力強化、マニュアル作成、連携の強化等が必要と考えられていた。分娩期の事故及びヒヤリ・ハット防止には助産師個人の能力向上と組織的な取組み、併せてテクニカルとノンテクニカルスキルの両側面からのアプローチの重要性が示された。 【研究Ⅱ】助産師の分娩期の危険予知能力を高めるトレーニング教材を開発し、若手助産師を対象とした参加体験型プログラムを実施し、トレーニング教材を評価し修正を検討した。プログラム評価による改善点として、PmSHELLモデル活用の組み込みなどであり、3時間程度の所要時間に1時間追加した参加体験型プログラムの構成とした。また本教育プログラムは短期間で実施し、施設外で行う方法であり、施設外で実施するメリットは、上下関係がないことから発言がしやすいことなど、一方デメリットは、施設外に出向くという不便さなどがあげられた。これらのデメリットは、施設内の看護管理者および熟練助産師と協同していくことで解決していくことができると考え、短期的に施設外でプログラムに参加し、長期的には臨床現場でテクニカルな側面を含めてトレーニングすることが必要と考える。
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