研究課題/領域番号 |
18K10514
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 香川県立保健医療大学 |
研究代表者 |
土岐 弘美 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (40314926)
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研究分担者 |
田井 雅子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (50381413)
野嶋 佐由美 高知県立大学, 看護学部, 特任教授 (00172792)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 軽度認知症 / 自己 / 自己コントロール / 看護支援 / 看護支援プログラム |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、軽度認知症の人が捉えている自己に注目し、『軽度認知症の人の自己』を明らかにすることである。そして明らかになった自己をもとに自己コントロールを高める看護支援を考察し、看護支援プログラム(案)を構築することである。軽度認知症の人の語りから、《連続性を保つ自己》が自己コントロール感を高めるために重要であることが明らかになった。《連続性を保つ自己》は、時間性のなかで自ら過去と繋がり、自己や他者との相互作用の中で自己を再獲得していた。そしてそれは、自己の連続性を保つことを強化し、存在感や安心感を高め、認知症とともに自分らしく日常を懸命に生きる活力となっていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
認知症の人の体験は歴史的に長い間無視され、困惑、葛藤しながら自己を保ち、新しい力を獲得していることが手記から読み取れるが、その現象は明らかにされておらず、自己に焦点をあてた支援も未開拓な状況であった。したがって認知症の人の語りから、とらえる自己を明らかにした本研究は、認知症の人の世界にさらに寄り添った新たな基礎的な知見になる。さらに支援者が困難とする自己の喪失と関連して生じる行動・心理症状の理解や改善、予防の手がかりになる。また看護支援プログラムは、認知症の人の自己コントロールを高め、病状の進行と共に新たな世界でも自分らしく生きていく過程を支えることに貢献する先駆的で独創的な研究と考える。
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