研究課題/領域番号 |
18K10532
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
塩川 幸子 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (80723379)
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研究分担者 |
藤井 智子 旭川医科大学, 医学部, 教授 (20374796)
水口 和香子 旭川医科大学, 医学部, 助教 (20781462)
山下 千絵子 北海道科学大学, 保健医療学部, 助手 (30909312)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 保健師 / 看護過程 / アセスメント / 事例検討 / アクションリサーチ / 個別支援 / 事例検討会 |
研究実績の概要 |
本研究の目的はアクションリサーチによる保健師のアセスメント能力向上を導く看護過程の構築である。事例検討への介入は2018~2020年度の3年間で終了し、2021~2022年度は介入プロセスの企画評価を行った。都道府県型保健所の研修企画担当保健師6名のインタビューから課題認識と研修企画意図について質的分析を行い、学会に2題発表した。 1)研修企画担当保健師の課題認識として、新任期保健師は保健師の役割イメージに曖昧さがあり、支援の視点が家族全体に広がりづらく、対象者の暮らしに戸惑いを感じ、家庭訪問の限られた場面の中で深い情報収集が難しく、行動変容を促す判断や介入に踏み込めないと捉えていた。組織の課題として家庭訪問の減少傾向から個別支援の積み重ねが難しく、先輩保健師が後輩の育成方法に確信を持てないこと等から職場全体で育ちあう体制づくりの必要性が示唆された。 2)研修企画担当保健師は、研修対象の新任期保健師の支援者としてのアセスメント力の自己評価を起点に事例検討の構成を検討するなどアセスメント力を反映した企画を練っていた。事例検討は多様な事例から家族の生活ぶりを知り支援の展開がつかめるよう、生活と健康を関連させる思考を磨く問いかけを行うとともに支援のモチベーションを高める工夫を取り入れていた。新任期保健師と先輩保健師が個別支援における看護過程を共有し互いに学び合える事例検討が必要である。 3)A地区で行った新任期・プリセプター・管理期の保健師が参加し保健師経験年数別グループワークを用いた事例検討場面を分析し、論文を作成した。事例検討15事例のうち、母子事例6例と高齢者事例5例をそれぞれ集積して分析し、アセスメントの視点の特徴を検討した。 アクションリサーチの結果をもとに、個別支援におけるアセスメント力向上を目指した保健師の看護過程指導手引書を作成中であり、2023年度に完成を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度に本研究課題に関連する新たな科研が採択され、並行して研究活動を行っているため、報告書作成等が遅れており、研究期間を1年再延長した。
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今後の研究の推進方策 |
「保健師の看護過程の指導手引書(以下、指導手引書)」について、これまでの介入で把握した現場の課題やニーズと事例検討の企画評価について論文を作成しており、これらをまとめて作成した案の完成度を上げる。さらに、研究協力者である現場の保健師とオンラインも活用して意見交換を行いながら指導手引書を完成させ、現場の保健師に還元し、個別支援の現任教育に活用いただきたく方向性である。
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