研究課題/領域番号 |
18K10542
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 長野県看護大学 |
研究代表者 |
細田 江美 長野県看護大学, 看護学部, 講師 (10290123)
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研究分担者 |
渡辺 みどり 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (60293479)
千葉 真弓 長野県看護大学, 看護学部, 准教授 (20336621)
池上 千賀子 (曽根千賀子) 長野県看護大学, 看護学部, 講師 (40336623)
有賀 智也 長野県看護大学, 看護学部, 講師 (10708069)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 認知症 / 認知症ケア / 認知症ケアパートナー / セルフマネジメント / 認知症者 / セルフマネジメント力 / ケアプログラム |
研究実績の概要 |
認知症当事者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで過ごすことができるよう、医療・介護・予防・住まい・生活支援が一体に提供される地域包括ケアシステムの構築及び活用が認知症ケアには重要とされている。また、そのシステムは地域の特性に応じて作り上げていくことが必要ともされている。 それらのことを受けて、昨年、認知症政策に力を入れ認知症の当事者であっても地域の一員として何隔てなく暮らすことができるよう取り組み、ボランティア活動も盛んなK地区に着目した。その活動の中でも、日常の生活の中で認知症当事者に寄り添い、当事者のセルフマネジメントを支え、決して強要はしないスタンスにて地域や行政との橋渡しを行い支えている認知症ケアパートナー制度の重要性を確認した。しかし、研究者が様々な活動をケアパートナーと同行する中、認知症当事者の症状が進行し結果的に施設等への選択肢を選ばざるを得なくなるケースが多くみられた。そのような結果に直面した認知症ケアパートナーからは、自分のケアパートナーとしての未熟さが影響し、最期まで地域での暮らしを支えられなかったのではないかとの自責の念が生じ、パートナーとしての今後の活動に不安を感じるとの語りがきかれた。認知症ケアパートナーは認知症サポータ養成講座を受講後その役割を担っており、認知症ケアに対して高い意識を有している。それだけに、認知症へのケアの理想的な在り方を遂行できなかった際の喪失感はケアパートナーとしての活動へ支障が生じうる。この認知症ケアパートナー制度を継続的かつ効果的に行っていくためには、認知症ケアパートナーへのフォローアップについて検討していくことが必要であると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
理由 新型コロナウイルス感染症が5類に移行され様々な認知症にかかわる活動は再開されつつあるが、コロナ禍における認知症当事者の方々とのかかわりの時間の空白が、当初の研究遂行の進捗の遅れに依然と影響を及ぼしているためである。 具体的には、当事者の方々においては、この期間中に病状の進行にて自宅での生活を継続を断念し施設入所や転居、入院などによって接点が得られにくくなり(依然として面会への制限がある施設が多い)、また、地域においてもパートナーの交代など新たな関係構築をせざるを得ない状況であった。研究視点を地域に向け、新たな関係構築を行いながら認知症ケアパートナーに着目し行政と調整しつつ調査の準備を行う時間が必要だったためである。しかし、認知症ケアパートナーに着目し研究を進める過程においては、研究は進みつつある。
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今後の研究の推進方策 |
昨年に引き続き、K地区における認知症ケアパートナーに対しての調査を分析し、必要に応じて聞き取り調査を継続していく。この結果を踏まえ、認知症当事者の方々を少しでも望むところで暮らすことができるよう行政部門とともに、ケアパートナーのフォロアップや、認知症サポーター講座などの企画などについて検討を行っていく。また、認知症医療疾患センターでの初期支援のためのカフェなどにも参加し、当事者の声を聴きつつ総合的に認知症ケアセルフマネジメントについて考察しまとめていく予定である。
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