研究課題/領域番号 |
18K10560
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
濱吉 美穂 佛教大学, 保健医療技術学部, 准教授 (80514520)
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研究分担者 |
河野 あゆみ 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (00313255)
松岡 千代 佛教大学, 保健医療技術学部, 教授 (80321256)
阿部 慈美 佛教大学, 保健医療技術学部, 講師 (10823297)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ACP / 地域包括ケア / 教育介入 / 意思決定支援 / ACPガイド / エンドオブライフケア / 人生の最終談大 / Advance Care Planning / End of Life Care / 医療介護連携 / 意志決定支援 |
研究実績の概要 |
これまでの研究成果として開発した「地域包括ケアで活用できるACPガイド冊子」の実際的な運用・活用を進めていくにあたっては、患者や一般市民の意識へも働きかける事が重要であると考えた。コロナ禍で対面開催が難しい状態が続いていたが、今年度は地域の高齢者に対して、本ACPガイド冊子の地域住民への普及を目指した教育介入を行い、その効果を検証した。 研究デザイン:対照群を伴わない1群の事前・事後テストデザインである。対象者は2022年4月から1年間の期間において大阪府A市の一般市民を対象に、筆者らが作成し地域への普及を進めているACPガイド冊子(オレンジノート)を用いた普及啓発研修会を開催した。 教育介入:人生会議、オレンジノート等について説明し、自分事として考える時間を設けた。参加者には、研究の概要を説明した上で研修参加前と参加直後に、ACP準備尺度を用いた質問紙調査への協力を依頼し、同意を得た者から回答を得た。 研究結果:参加者の中で質問紙への回答を得られたのは124名であった。参加者の平均年齢は79.5歳、女性が88名(71%)、夫婦二人世帯が43名(34.7%)であった。オレンジノートを知っていたと回答したのは62名(50%)であったが、書いた事があると回答したのは11名(8.9%)であった。研修前に自分の医療介護について家族と話したことがあったのは54名(43.5%)で研修後は90名(72.6%)へと増加した。主治医と話したことがあるのは54名(43.5%)であった。 考察:5年に渡る地域での普及活動により筆者らが作成したACP冊子ガイドを知っている人は参加者の半数いたが、その多くが実際に記載するまでに至っていなかった。しかし、今回の研修によって記載への意思や家族と話す意思が高まった事が伺え、自分事として考える時間を設ける本研修の効果が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍が続き、教育介入の予定も延期が続き、3年以上すべての予定がストップしてしまったため、非常に遅れている状況である。専門職多職種チームで進めていたACP普及チーム活動もコロナ禍により継続が難しくなり、ACPガイド冊子の普及には及んでいない。一般市民への教育介入の機会もコロナ禍が続いた事により継続が困難となり研究の進捗状況は全体的に非常に遅れている。残りの一年で軌道修正して立て直していきたい。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍が続き、当初結成していたACP普及チームによる研究活動が中止となってしまった事から大幅に研究の進捗が遅れている。コロナ禍が落ち着きつつある状況を鑑みて、新たな普及チームによりACPガイド冊子の普及とACP実施の普及を進めるように検討を始めている。また一般市民向けの教育介入についても、コロナ禍により対面招集が困難であったが、少しずつ通常の対面教育介入が可能となっており、その効果評価を進めているところである。次年度は最終年度と見据えて、専門職と一般市民が同時に同様にACPへの意識を共有できるような啓発ツールを開発し、その効果を検証する所まで研究を進めていきたいと考えている。
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