研究課題/領域番号 |
18K10706
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
李 佐知子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (80599316)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 痙縮 / 脳梗塞 / 可塑的変化 / 恒常的可塑的変化 / MdV / MRI / マンガン造影MRI / 恒常性シナプス可塑性 / 恒常的シナプス可塑性 / 脳活動 / 恒常的可塑性 |
研究成果の概要 |
脳梗塞後に一定期間が経過のち痙縮が発症する。そのメカニズム解明のため一つは、痙縮発症に関連する脳領域をマンガン造影MRIを用いて明らかにすること、2つ目はそのメカニズムとして恒常的可塑的変化が関連するかを確認した。研究1としてshamマウスと比較して脳梗塞マウスの延髄網様体腹側核(MdV)で脳梗塞後1週間に有意な神経活動量の高まりを確認した。MdVはshamマウスでは末梢神経の電気刺激で一時的に活動が抑制されるが、脳梗塞後2, 4週ではその活動抑制が観察されなかった。次に脳梗塞後1週のMdVで恒常的可塑的変化で確認されるGluR1の発現増加、および脳梗塞後2週でGluR2へのシフトを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
痙縮発症メカニズム研究は脊髄レベルでの解析であり、脊髄より上位の脳領域における研究は行われていない。本研究で初めて痙縮発症脳梗塞マウスにおける脳幹網様体MdV領域における一過性の脳活動の高まりと、末梢神経からの電気刺激によるMdVの活動抑制が痙縮発症後2~4週間時点で消失していることが明らかになった。また脳梗塞後1週間のMdV神経活動の高まりには、恒常的可塑的変化が関連していることが明らかになった。 痙縮治療は脊髄運動神経細胞の活動抑制を中心とする対処療法しかない。さらにその治療は慢性化した時点で実施される。発症メカニズムの一端の解明から、次の治療戦略への開発につながると考える。
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