研究課題/領域番号 |
18K10726
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
村松 憲 杏林大学, 保健学部, 准教授 (00531485)
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研究分担者 |
志茂 聡 健康科学大学, 健康科学部, 准教授 (80734607)
丹羽 正利 杏林大学, 保健学部, 教授 (90274985)
生友 聖子 東京医療学院大学, 保健医療学部, 助教 (90515884)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 糖尿病 / 皮質脊髄路 / 運動野 / 運動療法 / リハビリテーション / 錐体路 / 糖尿病性神経障害 |
研究成果の概要 |
本研究はモデル動物を対象に糖尿病によって生じる皮質脊髄路障害と運動野面積の減少の病態を明らかにし、それによって生じた機能障害の改善を期待できる運動療法を探ることを目的とした。その結果、糖尿病モデル動物の皮質脊髄路軸索には髄鞘の菲薄化と軸索萎縮が生じ、大脳から脊髄への運動指令伝達が滞ることによって、運動野面積が減少することが明らかになった。また、有酸素運動と運動学習を伴う複雑な全身運動(スキル運動)を実施すると、スキル運動を行なった場合にだけ運動野面積が回復することがわかった。以上の結果から、糖尿病に起因する皮質脊髄路障害による機能障害改善にはスキル運動が有効である可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果は糖尿病モデル動物における後肢領域を中心とする大脳皮質運動野面積の減少が、腰仙髄に投射する皮質脊髄路の伝導障害によって生じていることを初めて明らかにするものであり、骨格筋などの末梢組織の異常という視点から語られがちであった糖尿病患者の運動障害について「中枢神経系の異常」という新しい視点を与えるものである。さらに、糖尿病による運動系の異常に起因する運動障害を改善する運動療法を検討したところ、通常、糖尿病運動療法として実施されることのないスキル運動が有効であるということを明らかになり、スキル運動が新しい糖尿病運動療法になり得る可能性を示した。
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