研究課題/領域番号 |
18K10791
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
羽鳥 浩三 順天堂大学, 保健医療学部, 先任准教授 (20286735)
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研究分担者 |
鈴木 康司 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (30615977)
藤原 俊之 順天堂大学, 保健医療学部, 教授 (50276375)
肥沼 武司 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), その他部局等, その他 (60816271)
谷 真美 順天堂大学, 医学部, 非常勤助手 (90817199)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | パーキンソン病 / 最大舌圧 / 疲労 / 動作緩慢 / 磁気刺激 / バイオマーカー / 舌圧推移 / 早期指標 / 嚥下機能 / シータバースト / 反復経頭蓋刺激(rTMS) / 嚥下障害 / 嚥下造影検査 / 経頭蓋磁気刺激 / 間歇的シータバースト刺激 / 神経変性疾患 |
研究実績の概要 |
パーキンソン病(PD)での経時的反復測定による最大舌圧(MTP)およびその時間的推移の評価を行うことが、PDの嚥下障害反復系頭蓋磁気刺激や反復末梢磁気刺激の効果指標となる可能性に着目し、運動症状日内変動の薬物治療目的で入院中の年齢を一致させたPDに対し等尺性舌圧測定器によりMTPを反復測定し、個々の被検者のMTPの時間推移曲線を求め、その曲線下面積(AUC)、MTPに達するまでの時間(Ti_Tm)および舌圧生成過程の総時間(TTT)をPDおよび健常対照(NC)で比較した結果:1)PDの MTPの時間推移曲線はNCと異なり、個々に一貫性を欠き多様性を示した。NCに比し、2)PDのMTPは反復測定初回から低下した。また3)PDではTi_TmおよびTTTともに遅延し、これらはいずれも統計学的に有意であった。一方、AUCはPD、NC両者で差はなかった。4)経時的反復測定によるMTPは被検者内要因および被検者間要因はPD、NCともにいずれも有意ではなかった。 したがって、本検討結果から、PD被験者でのMTP低下は末梢疲労の影響を受けず、その時間的推移の多様性は反復した同一動作に対する適切な運動の実行がPD被検者で損なわれている可能性が明らかとなり、多くのPD患者に嚥下筋力を含めた筋力に疲労が関与することから、正確な筋力評価が難しい現状で、嚥下に関与するMTPの評価方法を見出した。。 本研究によって、反復経頭蓋磁気刺激・反復末梢磁気刺激双方の検討に対して、PDの嚥下機能評価に関わる疲労の影響を除外することによる舌筋力をモーターコントロールの観点から純粋に評価できる有用な検討方法であることを明らかにした。 2023年5月のパーキンソン病関連疾患国際会議(IAPRD)に発表する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
代表研究者の異動やCOVID後の影響でパーキンソン病(PD)の嚥下障害に対する磁気刺激の適切な対象被験者の集積およびデータ集積が遅れています。
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今後の研究の推進方策 |
PDの嚥下機能に関わる最大舌圧生成機序が主要運動症状(動作緩慢)に関与することを明らかにした点およびこれらが、よりPDの病態に密接に結びつけながら、評価できる点は、今後の経頭蓋および末梢磁気刺激双方のPDの嚥下障害を主等尺性舌圧生成機序の観点から主要運動障害との関連性につながるPDの病態解析の有用な評価方法となる可能性があり、これを継続していく。
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