研究課題/領域番号 |
18K10804
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
|
研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
宮本 修 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00253287)
|
研究分担者 |
丸山 恵美 川崎医科大学, 医学部, 助教 (30792072)
氷見 直之 川崎医科大学, 医学部, 講師 (70412161)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 脊髄損傷 / 骨格筋収縮 / 電気刺激 / 皮質脊髄路 / 軸索再生 / BDNF / TrkB / ANA-12 / 皮質脊髄路再生 / フルオロゴールド / 運動機能回復 / リハビリテーション / 脊髄再生 / 運動療法 / 筋刺激 / 神経再生 / 神経栄養因子 |
研究成果の概要 |
脊損後の運動リハビリが中枢神経の再生を促進し運動機能を改善したという報告がなされているが、そのメカニズムは明らかではない。本研究では運動時の筋収縮そのものが脊髄でのBDNF産生を誘発することを予想し、それが運動機能の回復に関与する可能性について検討した。ラットの脊損直後から両側下腿骨格筋を4~6週間電気刺激し筋収縮をさせることで運動機能の回復が見られた。この際、筋及び脊髄のBDNF産生が亢進した。一方、BDNF受容体阻害薬を投与すると筋収縮による運動機能回復は抑制された。以上のことから、脊損後の骨格筋の収縮による運動機能改善にはBDNFが関与していることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、脊損患者に対しては運動療法を中心とするリハビリが行われているが中枢神経の再生能力は極めて低く、脊損患者の大部分に四肢麻痺や感覚障害などの永続的な後遺症が残る。一方、脊損後の運動が脊髄の再生を誘導し、これが運動機能の回復に寄与するという報告がなされているがそのメカニズムは明らかではない。本研究では、「脊損患者に対する運動リハビリ時の筋活動が逆行性に脊髄にシグナルを伝えて損傷部位の軸索再生や細胞新生を促進する」という仮説を立てこれを検証し、その分子メカニズムの一端を明らかにした。本研究結果により、BDNF-TrkB経路の活性化をターゲットとした新たな治療法の開発が大いに期待される。
|