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思春期男子の加速能力評価システム開発と身長成長を考慮した中長期のトレーニング効果

研究課題

研究課題/領域番号 18K10946
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59030:体育および身体教育学関連
研究機関日本女子体育大学 (2019-2023)
東海学園大学 (2018)

研究代表者

星川 佳広  日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (60394095)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワードスプリント / 思春期スパート / Peak height velocity / ステップ長 / ピッチ / ジュニアアスリート / ジュニアスポーツ / 発育発達 / 疾走能力 / 縦断分析 / 歩幅 / 測定評価 / トレーナビリティ
研究実績の概要

2021年度までの当初計画はコロナ禍のために実際の測定ができなかった。しかし、代案として取り組んだ2021年度までに取得済みの測定対象者の小学生時の身長データの掘り起しにより、2022年度に20m走タイム、垂直跳高の結果向上が暦年齢よりもMaturity offset(PHV年齢からの期間、成熟段階の間接指標として利用)に強く影響を受けること(星川ほか,J.Exer.Sci.,2022)、、一時点の形態計測からMaturity offsetを妥当に推測する式を提案した(中馬・星川,トレーニング科学,2022)。2023年度は、これらを踏まえ中学生男子サッカー選手対象にMaturity offset別の5段階評価基準を作成、発表し(中馬・星川,ストレングス&コンディショニングジャーナル,2023)、本研究課題の「思春期男子の加速能力評価システム開発」を部分的には達成できた。さらに、成熟段階を踏まえたトレーニング指導へのヒントを得るため、20m走タイム短縮とステップ長、ピッチ等の変化をMaturity offset別に比較することの分析を進めた。具体的には、Maturity offsetが-1.5年以上(G1)、-0.5年以上(G2)、1年以下(G3)、2.5年以下(G4)、2.5年超(G5)で成熟度を5段階に分類したところ、20m走タイム短縮はG2~G4が有意に大きく-0.10~-0.12秒/年であった。また、G2、G3では有意なステップ長増加、G4ではピッチ増加がみられ、思春期男子のスプリント加速はPHV出現をはさむ約3年間において向上が大きく、前半は脚長成長に伴うステップ長増加の効果、後半は筋量、筋力向上によるピッチ増加の効果が大きいことが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍により当初計画は路線変更されたが、暦年齢およびMaturity offsetを踏まえた思春期男子(加速能力が高いと考えられるサッカー選手)対象の20m走タイム(スプリント加速能力)の5段階評価基準を作成、発表することができ、科研費の延長期間を経て研究課題の一部「思春期男子の加速能力評価システム開発」が達成されつつある。また、もう一つの「身長成長を考慮した中長期のトレーニング効果」については、取得済みのデータ分析を進めたことで、Maturity offset前後で20m走タイム短縮に及ぼすステップ長、ピッチ変化の様相も明らかになりつつあり、進捗状況の遅れを取り戻している段階といえる。

今後の研究の推進方策

Maturity offset前後で20m走タイム短縮に及ぼすステップ長、ピッチ変化の様相について論文化を図る。他の分析の視点については、思春期におけるタイム短縮の大きい群とそうでない群でステップ長、ピッチの変化の傾向に差異があるかの視点、加速能力の高い男子におけるステップ長、ピッチの縦断変化の特徴をまとめることなどを考えている。これら、データ分析を多角的、統計的に進めることで思春期男子における20m走タイム短縮に及ぼす成熟段階もしくは身長成長の影響につき、その程度に目途をつけ、思春期男子のスプリント加速能力に及ぼす成熟そのもののとトレーニングの効果を分離して議論できるようにしたい。また、これらを踏まえ、中1時点での特性(成熟段階、身長、ステップ型、ピッチ型など)ごとに、スプリント加速を高めるトトレーニングを具体的に提案できるようにしたい。
さらには、一時点の形態計測からMaturity offset を推測する式(中馬、星川,トレーニング科学,2022)の妥当性について、他の集団における検証も行いたい。

報告書

(6件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 2018 実施状況報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて 2023 2022 2021 2020 2018

すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 中学生男子サッカー選手における身体成熟度を考慮した体力・運動能力テストバッテリーの5段階評価基準値の検討2023

    • 著者名/発表者名
      中馬健太郎、星川佳広
    • 雑誌名

      ストレングス&コンディショニングジャーナル

      巻: 30(5) ページ: 13-21

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 中学生男子サッカー選手における 体力・運動能力の測定と評価2023

    • 著者名/発表者名
      中馬健太郎、星川佳広
    • 雑誌名

      トレーニング科学

      巻: 35(4) ページ: 359-367

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] PHV年齢との関連でみる思春期サッカー選手のスプリントおよびジャンプ能力の発達2022

    • 著者名/発表者名
      星川佳広,中馬健太郎,黒須雅弘,天野雅斗,中田有紀
    • 雑誌名

      Journal of exercise science

      巻: 32 ページ: 1-10

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 日本人男子中学サッカー選手対象の一時点の形態計測からMaturity offsetを推測する方法の検討2022

    • 著者名/発表者名
      中馬健太郎、星川佳広
    • 雑誌名

      トレーニング科学

      巻: 34 ページ: 221-231

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] サッカーの科学と実践の最近のトピックス(1)Latest topics on science and practice in soccer2022

    • 著者名/発表者名
      星川佳広
    • 雑誌名

      月刊スポーツメディスン

      巻: 34 ページ: 36-39

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 高校陸上競技選手のスプリントスタートにおけるステップキネマティクスの男女差2021

    • 著者名/発表者名
      星川佳広、澤井朱美、森山真由美、大澤拓也
    • 雑誌名

      Journal of exercise science

      巻: 31 ページ: 1-10

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Jクラブの中学生男子サッカー選手における体力・運動能力テストバッテリーの5段階評価基準値の検討2021

    • 著者名/発表者名
      中馬健太郎、星川佳広
    • 雑誌名

      ストレングス&コンディショニングジャーナル

      巻: 28 ページ: 19-27

    • NAID

      40022572244

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] U-15(中学生)サッカー選手のスプリント加速局面のステップ長とピッチ -速い選手と遅い選手の学年別比較2020

    • 著者名/発表者名
      星川佳広,黒須雅弘,天野雅斗,中田有紀,中馬健太郎
    • 雑誌名

      Journal of Exercise Science

      巻: 30 ページ: 7-19

    • NAID

      40022602418

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] U-15サッカー選手の成熟群別の20m走タイム短縮とステップキネマティクス変化2023

    • 著者名/発表者名
      星川佳広、中馬健太郎、黒須雅弘、天野雅斗、中田有紀
    • 学会等名
      第36回日本トレーニング科学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 将来につなげる育成期サッカー選手のからだづくり ~U-15(中学生)選手の特徴~2023

    • 著者名/発表者名
      星川佳広
    • 学会等名
      NSCAジャパンS&Cカンファレンス2022
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] U-15(中学生)サッカー選手の加速能力評価システムの開発 身長成長を考慮した能力別のステップ長、ピッチの横断的・縦断的変化2021

    • 著者名/発表者名
      星川佳広
    • 学会等名
      日本女子体育大学附属基礎体力研究所第32回公開研究フォーラム
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] ジュニアサッカー選手のスプリント加速向上に関する2年間の追跡研究‐高い能力を維持した選手および低い能力から改善した選手の特徴2018

    • 著者名/発表者名
      惣宇利淳平,星川佳広,黒須雅弘,天野雅斗,中田有紀
    • 学会等名
      第31回日本トレーニング科学会大会
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書

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公開日: 2018-04-23   更新日: 2024-12-25  

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