研究課題/領域番号 |
18K10955
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柳原 大 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (90252725)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 姿勢制御 / 予測 / 小脳 / ラット / 数理モデル / 学習 / モデル予測制御 / 予測的姿勢制御 / 脳梗塞 / 大脳小脳連関 |
研究成果の概要 |
身体運動の円滑な遂行においては姿勢の適切な制御が重要である。予測的姿勢制御は未知あるいは既知の時空間に働きかける最初の過程と言える。ラットを対象に姿勢への外乱に対する事前の随意動作あるいは先行刺激を課し、学習することによって外乱を予測できる条件付け学習課題を新たに構築し、小脳傷害の影響について調べた。また、ラットの姿勢制御系として内部モデルを用いたモデル予測制御を加え、構築した姿勢制御の学習モデルの挙動と、実験で得られたラットの姿勢の学習過程を比較検証することで予測的姿勢制御における小脳の役割について調べた。これらの研究から、小脳が内部モデルに基づく予測的姿勢制御に寄与することが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
予測的姿勢制御については、アスリートを含む健常者のほか、脊髄小脳変性症及び脳卒中患者を対象に身体運動の運動学的な現象として、あるいは脳疾患時の病態としては明らかになりつつあるが、その発現に関わる神経機構は未だ解明されていなかった。本研究の研究成果は、様々なスキルトレーニング方法の開発にも重要な示唆を与えるとともに、予測的姿勢制御の異常・障害は、小脳疾患だけでなく脳梗塞や認知症などにおいても認められており、歩行機能障害や転倒などの主要な要因となっていることから、今後に直面する超高齢社会において、高齢者の転倒事故を予防するための転倒リスクマネージメントのための基礎研究としても重要な示唆を与える。
|