研究課題/領域番号 |
18K11017
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
村瀬 真一 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (60210035)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 超解像顕微鏡 / Gタンパク質共役型受容体 / 薬物受容体 / ニューロペプチドY / 遺伝子組換え動物 / 系統維持 / SPF / 遺伝子組み換え動物 / G蛋白質共役型受容体 / GPCR |
研究実績の概要 |
多くのホルモン、伝達物質、薬物の受容体であるGタンパク質共役型受容体ファミリータンパク質の局在は、特異性の高い抗体が得難いために明らかでない。代表者は、ノックアウトマウスの組織切片と反応しない抗体こそが、この点を明らかにできると考えて、ニューロペプチドY受容体に対する特異性の高い抗体を精製して、ニューロペプチドY5受容体の正確な局在を論文発表した(2017年、Brain Research)。その結果Y5受容体の局在は、細胞膜上に点在しているという従来予想されていないものであった。他の受容体でもこの局在パターンが共通しているかを調べるために、ニューロペプチドY1受容体に対する特異性の高い抗体を用いて検討したところ、Y5受容体と同様の点在パターンを得た。また、Y1とY5は、近接して二量体を形成するという報告があったが、代表者による特異性の高い抗体を用いた結果では、この二量体仮説は再現されなかった。現在、この結果を査読英文論文としてまとめている(Brain Research誌か、Naunyn-Schmiedeberg's Archives of Pharmacology誌に投稿したい)。ここまでの結果は共焦点レーザー顕微鏡によるが、現在はzeiss社のairyscan 顕微鏡により、これらニューロペプチドY受容体局在のより高解像度なイメージ取得を試みている。この高解像度イメージにより、Y1受容体とY5受容体の局在をより正確に証明できるため、不明点が多いGタンパク質共役型受容体ファミリーの研究にとって重要な基礎データが得られる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
前職の新潟大学医学部の施設で行うことを前提とした研究計画であったが、代表者が新設の国際医療福祉大学医学部に転籍したために、実験系の整備から開始することになったこと、コロナウイルス蔓延のため実験研究以外の業務増加(遠隔授業の準備、感染防止策を講じた実習準備など)のため、計画は遅れている。今年度で計画を進めて当初の予定に追いつきたい。
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今後の研究の推進方策 |
特異性の高い抗体(ノックアウトマウスと反応しない抗体)の使用により、ニューロペプチドY1受容体局在については予想通りの点在パターンという結果とともにY5との二量体が形成されていないという予想しない結果が得られた。これら二つの受容体タンパク質の局在をairyscan顕微鏡で明らかにしたい。また、コロナウイルス蔓延のために、airyscan顕微鏡よりもさらに高解像度の顕微鏡使用を他県の施設に求めることも今後実現したい。
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