研究課題/領域番号 |
18K11040
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
田沼 直之 公益財団法人東京都医学総合研究所, 脳・神経科学研究分野, 研究員 (00281676)
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研究分担者 |
佐久間 啓 公益財団法人東京都医学総合研究所, 脳・神経科学研究分野, プロジェクトリーダー (50425683)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 重症心身障害 / 腸内細菌叢 / ビフィズス菌 / 腸内細菌叢解析 / 腸内細菌 / 次世代シークエンサー / 食物繊維 / 慢性便秘症 |
研究成果の概要 |
重症心身障害児者(以下、重症児者)の腸内細菌叢の特徴を明らかにするために、糞便を採取し次世代シークエンサーを用いて菌叢解析を行った。食事を経口摂取している群と経管栄養群で菌叢パターンを比較してみると、経管栄養群は経口摂取群に比べて菌叢の多様性に乏しいdysbiosisの状態にあることが分かった。また、経管栄養群の重症児者に対し、ビフィズス菌やオリゴ糖を投与する介入試験を行った結果、ビフィズス菌は重症児者の慢性便秘症に対して腹部症状を悪化させることなく排便回数を有意に増加させることが分かった。ビフィズス菌とラクチュロースを組み合わせたシンバイオティクスでは効果がさらに増強することも分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、慢性便秘症を高率に合併する重症心身障害児者(以下、重症児者)の腸内環境が明らかになった。経管栄養のみの重症児者では菌叢の多様性に乏しいdysbiosisの状態にあり、食事摂取の重要性が示唆された。経口摂取困難な重症児者においては、ミキサー食の胃瘻注入により、菌叢の多様性が維持されることも示された。 また、ビフィズス菌は慢性便秘症に対して排便回数を有意に増加させる効果があり、オリゴ糖(ラクチュロース)を組み合わせたシンバイオティクスでさらに効果が増強することも分かった。これらの研究成果から、腸内環境を調節することにより慢性便秘症の症状を改善することができる可能性が示唆された。
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