研究課題/領域番号 |
18K11117
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
伊勢川 裕二 武庫川女子大学, 生活環境学部, 教授 (20184583)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | インフルエンザウイルス / ダイゼイン / ウイルス増殖抑制 / RNA合成阻害 / シグナル伝達 / 過酸化脂質 / 5-HETE / 5-LOX / RNA合成 / mRNA合成阻害 / RNAポリメラーゼ / influenza virus / daidzein / anti-virus |
研究成果の概要 |
ダイゼインによるインフルエンザウイルス増殖抑制機構は、ダイゼイン添加により、細胞内の過酸化脂質(5-HETE) の増加によるもので、5-HETE産生に関与する酵素の5-LOXの活性によるものと認められた。5-LOXの酵素反応産物である5-HpETEの添加により濃度依存的にインフルエンザウイルスの増殖を抑制した。ダイゼインは5-LOXの活性化を伴う過酸化脂質を介したシグナル伝達系を用いて、ウイルス増殖抑制を行なっていることが明らかとなったが、細部は未だ不明ではある。また、ダイゼインはウイルスのmRNAの合成を阻害することも明らかにしたが、ウイルスRNA合成酵素の直接の阻害はではなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ダイゼインにより得られた抗ウイルス効果はこれまでの治療薬の代替え治療薬の可能性や新しい治療薬の開発を示唆するものとなり得るという社会的意義を有している。その作用機構がインフルエンザウイルスに直接作用するのではなく、宿主細胞に作用し、ウイルス増殖を抑制することから、細胞自体のウイルス制御機構の存在やその制御を植物の2次代謝物が動物細胞のシグナル伝達系を介して誘導するという発見は学術的意義を有している。また、この様な制御はコロナウイルスのような類似した増殖過程を有するウイルスには有効である可能性があるという社会的意義も有している。
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