研究課題
基盤研究(C)
自転車を用いた全身運動時の皮膚ガス中一酸化窒素(nitric oxide : NO)濃度変化とPWV(pulse wave velocity : 脈波伝搬速度)変化に相関関係があるか否かを明らかにしようとした。健康な男子大学生15人を対象に、最大心拍数の60%の自転車運動を行った。自転車運動によって、毛細血管を含めた全身血流量の増大に伴うeNOS (endotherial NO synthase) 由来のNO生成を亢進して皮膚ガス中NO濃度を上昇させ、皮膚ガス中NO濃度の上昇がPWVの変化と負の相関関係があることが明らかになった。
皮膚から放出されるガス(皮膚ガス)の中にNOが含まれることを発見し、高感度、高精度な皮膚ガス中NO濃度分析システムを構築することに成功している(平成18-20年度科学研究費補助金 基盤研究C)。皮膚ガス中NO濃度測定は、非侵襲かつ非観血的で、非常に微量なガスから瞬時に実施できるという特徴がある。また、これまでに行ってきた測定では、ヒトの皮膚ガス中NO濃度の再現性は高く、生体情報モニターとして安定した成績を得られることを確認している。このように、皮膚ガスの研究は他では行われていないため学術的独自性がある。
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