研究課題/領域番号 |
18K11151
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60010:情報学基礎論関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
古賀 弘樹 筑波大学, システム情報系, 教授 (20272388)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 電子指紋符号 / 結託耐性符号 / 符号化定理 / 容量公式 / 不正者特定 / 同時容量 |
研究成果の概要 |
電子指紋符号は,ライセンスのあるディジタルコンテンツの不正配信を抑止するための技術である.電子指紋符号では,ディジタルコンテンツの中に,ユーザに1対1に対応する符号語を埋め込んで,悪意のある複数のユーザが結託して不正なコンテンツを生成しても,不正に加担したユーザの一部または全部を特定できるように設計する.本研究では,電子指紋符号のユーザ数と密接に関係するユニバーサル単純容量およびユニバーサル同時容量を解析した.電子指紋符号の問題をわずかに拡張することにより,これらの公式を得ることに成功した.これらはよく知られた形ではあるが,順定理と逆定理の証明を厳密に与えたことが既存研究とは大きく異なる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で導出した電子指紋符号のユニバーサル単純容量およびユニバーサル同時容量の公式は,既存の文献の中にも現れている形ではあるが,既存の文献の中には容量の達成可能性および容量より大きいレートの達成不可能性の厳密な証明の記載はなく,真の意味での容量としての意味は確立されていなかった.本研究では,達成可能性および達成不可能性を厳密に証明したという点で,既存研究とは異なる.本研究の証明において鍵になったのは,電子指紋符号の問題の拡張の他,複数のスコア関数を用いた特定器の構成,仮説検定問題における等式,Sion のミニマックス定理などである.複数のスコア関数を用いた特定器は,実用的にも示唆を与え得る.
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