研究課題/領域番号 |
18K11342
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60100:計算科学関連
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研究機関 | 大阪電気通信大学 |
研究代表者 |
伊藤 祥司 大阪電気通信大学, 工学部, 特任准教授 (70333482)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | クリロフ部分空間法 / 双ランチョス / 前処理系 / 積型反復法 / 大規模行列計算 |
研究成果の概要 |
本研究では大規模線形方程式の数値求解における反復解法の前処理付きアルゴリズムに関する研究を行った.我々が開発した改善版と従来から用いられてきているアルゴリズムに対する数理面からの分析により,線形方程式(線形系)に対する双対系の初期残差ベクトルの構成と設定が線形系の解の構造にも影響を及ぼすことが分かった.また,改善版の演算量や計算時間を増やさず,高精度求解を実現できることを関連する定理と実装手法を提案した.さらに,双対型と残差ノルムを局所的に最小化する演算を組み合わせた“積型反復法”についても本提案手法は適用可能であり,数値実験により効果が確認され,より安定した高精度な数値解の算出を実現できた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自然科学における様々な現象解明・予測や工学問題の解決や新技術開発において,多くの場合,大規模な線形方程式の求解に帰着される.そこでは,如何に安定かつ高精度に求解できるかが非常に重要である.近年,その様な線形方程式はクリロフ部分空間法に基づく反復解法を用いて求解されることが多く,求解性向上が期待される前処理併用による効果も大きい.ところが,前処理方法の設計が悪いと十分な精度で求解できない場合も少なくない.つまり,前処理付き解法の適切な設計が極めて重要である.本研究課題の学術的意義は,前処理付き解法による安定求解の本質的な原理の解明,および,高精度求解に向けた数理面からの追及である.
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