研究課題/領域番号 |
18K11377
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
西島 恵介 大分大学, 理工学部, 助教 (30237698)
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研究分担者 |
古家 賢一 大分大学, 理工学部, 教授 (10643611)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | シャント音 / 血管狭窄 / 音響特徴量 / 狭窄 / 位置推定 / マイクロホンアレイ / 肉伝導 / 音源位置推定 / 雑音抑圧 |
研究実績の概要 |
2023年度は,正常・狭窄のシャント音を識別する際,学習データの不確かさが識別率に影響していると考え,不確かさを取り除くために二つの手法を検討した。一つは,学習データをクラスタリングし,不確かと思われるデータを取り除き学習する手法である。その結果,正常症例の識別率は向上したが,狭窄症例の識別率は不十分な結果となった。二つ目は,不確かなデータの判別に医療従事者の解説を利用し,その基準で選別したデータで学習する手法である。その結果,狭窄症例の識別率は向上したが,正常症例の識別率は不十分な結果となった。どちらも片方の症例の識別率は向上したが,他方の識別率は低下しており,正常・狭窄の識別率を総合すると僅かな向上に留まった。 シャント音は狭窄位置では高い周波数が特徴として現れるが,狭窄位置から離れるほどその特徴が失われ、正常なシャント音に近づいていく。そのため,狭窄位置から離れた位置で収集された音は狭窄の判定が正しく行えない場合がある。したがって,正しい狭窄位置での計測,もしくは狭窄位置に依存しない判定方法が必要となる。これまでに複数位置でシャント音を計測し,複数位置のデータを用いることで狭窄位置に依存しない定量化を試みた。また,複数位置のシャント音から各計測位置の特徴を表す音響特徴量を提案した。これにより各位置の音響特徴を表すことができ,狭窄位置の推定へ適用することを検討した。正常・狭窄のシャント音を学習アルゴリズムにより,識別を試みた。学習データから不確かなデータを取り除き学習することで識別率の向上を図ったが,僅かな向上に留まった。これは不確かなデータを取り除くことで学習データ数が減り,精度の高い学習モデルを作れなかったことが原因と考えられる。研究期間中,コロナ禍のため新たなデータの計測を行うことができなかったことが影響したと考えられる。
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