研究課題/領域番号 |
18K11516
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61060:感性情報学関連
|
研究機関 | 科学警察研究所 |
研究代表者 |
赤尾 佳則 科学警察研究所, 法科学第四部, 室長 (30356159)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 筆跡 / 質感 / ソフトバイオメトリクス / 偏角反射特性 / 熟練者 |
研究成果の概要 |
筆跡を見て,不自然に書かれたものかどうかを検知する方法を研究した.本研究では,不自然な筆跡の代表例として,敷き写しされた筆跡(透写筆跡)を対象とした.まず,専門家が筆跡を見て,画線のどのような質感に着目するかを調査した.次に,ペン先の速さや筆圧などの書字ダイナミクスとの関係を調査した.さらに,筆跡画線を撮影し,色や光沢などの物理的特性を取得する偏光型複眼カメラを開発した.以上の実験結果を総合的に考察したところ,偏光比画像の画素値を手がかりとして,画線の始筆部,終筆部の運筆の停滞を検出するとともに,画線内の画素値の均一性を評価することにより,透写筆跡を検出できる可能性があると考えられた.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人間が見て感じる質感について,測定に基づいた客観化を試みた研究である.質感は,見る人によって感じ方が異なるため,説明指標としての利用が困難であった.筆跡を題材とし,専門家の知見を積極的に活用することにより,画線の物理的特性との関連を明らかにし,測定による評価を可能とした.研究成果は,犯罪鑑識における筆跡鑑定の客観性向上に直接的に役立つ.さらに,行動的特徴に基づくバイオメトリック個人認証の研究とも位置付けられ,情報システムのユーザー個人を適切に認証し,セキュリティを維持する技術への波及も期待できる.
|