研究課題
基盤研究(C)
深層学習の急速な発展により、画像中の人物や物体を高精度に認識する研究は長足の進歩を遂げつつある。その一方で、人間以外の生物を対象とした姿勢や動作の認識は、高い需要があるにも関わらず研究例が少なく、大部分が動物にマーカを装着したモーションキャプチャに基づいていた。本研究では動物を撮影した動画像に対して深層学習を含む各種の機械学習手法を用いることにより、時間と共に変化する動物の位置や姿勢を計測し、更にその結果を解析することで特定の行動を高精度に認識したり、動物個体に特有の行動を抽出したり、特に指定しなくても動物や人間の繰り返し行動や特徴的行動を抽出できることを明らかにした。
人間の動画像を対象とした各種の認識技術や計測技術は近年急速に発展したが、動物の行動を自動的に認識し計量する研究は比較的少数に留まっていた。本研究により開発された各種の手法は、主に医学や薬学の分野で動物を用いて行われる行動観察実験の精度を高めるのに貢献するだけでなく、近年需要が高まりつつあるペット産業分野や畜産業および水産養殖業で、動画像を用いて動物の行動を計量し異常検出を行うなど、様々な応用が期待される点で社会的意義がある。また、繰り返し行動および特徴的行動の自動検出や、単色生物の動き検出の高精度化など、従来殆ど研究されていなかった分野で成果があったことに学術的意義がある。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 5件、 招待講演 2件)
International Journal of Advanced Computer Science and Applications
巻: 12 号: 2 ページ: 423-428
10.14569/ijacsa.2021.0120253
Journal of Biomedical Science and Engineering
巻: 12 号: 02 ページ: 183-196
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