研究課題/領域番号 |
18K11619
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
阿部 理 名古屋大学, 環境学研究科, 助教 (00293720)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | サンゴ年輪 / 古環境復元 / 古海洋 / 中世気候異常期 / 水温復元 / 塩分復元 / 石西礁湖 |
研究成果の概要 |
本研究は、琉球列島石西礁湖および周辺海域において採取した複数の現生および化石サンゴ年輪試料の酸素同位体比および金属元素濃度比による水温と塩分の復元を行った。また、U-Th法による生息年代の再評価を行った。 U-Th法による年代決定の結果、二つの長尺サンゴ年輪試料がほぼ同期間に生息していたことが判明したため、環境復元の再現性に関する厳密な評価を実施した。 中世気候異常期の水温は機関全体を通して、夏季は現在よりも約2℃低く、冬季は約1℃高かったことがわかった。また西暦1040年に気候のレジームシフト、具体的には、東アジア夏季モンスーンの弱化があったことが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中世気候異常期の海洋環境を連続かつ高時間分解能で復元した例はこれまでになく、従来一様に温暖とみなされていた海水温が、年平均では現在よりも低く、年較差が現在よりも小さい状態が長期間継続していたことが初めて明らかとなった。 同地点・同時期に生息した複数の長尺サンゴ年輪試料の同位体および金属元素分析を行った例はこれまでになく、本研究が初めての試みである。その結果、サンゴ年輪による水温復元には高い信頼性があることがわかった。
|