研究課題/領域番号 |
18K11625
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 熊本県立大学 |
研究代表者 |
小森田 智大 熊本県立大学, 環境共生学部, 准教授 (10554470)
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研究分担者 |
田井 明 九州大学, 工学研究院, 准教授 (20585921)
山田 勝雅 熊本大学, くまもと水循環・減災研究教育センター, 准教授 (80569195)
折田 亮 佐賀大学, 農学部, 助教 (80800143)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 貧酸素水 / 有明海 / 底生動物 / ヒメカノコアサリ / 二枚貝 / 内湾 / 酸素消費 / 物質循環 / 貧酸素 / 沿岸 / 諫早湾 |
研究成果の概要 |
有明海で貧酸素水が発生しない海域(非発生海域)において、貧酸素水の移流が底生動物群集に与える影響を評価した。その結果、非発生海域では、発生海域と比べて生物多様性が高く、貧酸素水の発生期間が4分の1程度であったものの、多様度が大きく低下する傾向が示された。優占種であるヒメカノコアサリは貧酸素水の発生海域の方が密度が安定していたことから、貧酸素水によって捕食者の活動が大きく制限していたと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
貧酸素水が移流することで貧酸素水が発生しない海域の底生動物群集の多様度を変動させることを示した。貧酸素水が発生しない海域の底生動物群集は貧酸素水に対する感受性が高いことを明らかにした。 貧酸素海域の優占種であるヒメカノコアサリの個体群動態の結果から、貧酸素水の発生海域においては貧酸素水の非発生海域と比べて密度が安定する傾向が示された。これは、ヒメカノコアサリ自体が貧酸素水に対する耐性を有するとともに、ヒメカノコアサリの捕食者が貧酸素水の影響を受けて活動が低下した可能性を示す。 このように本研究では、貧酸素水が底生動物の量を減らすだけではなく、群集構造を大きく変える可能性を指摘した。
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