研究課題/領域番号 |
18K11660
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63030:化学物質影響関連
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研究機関 | 徳島文理大学 |
研究代表者 |
加藤 善久 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (90161132)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 甲状腺ホルモン撹乱 / サイロキシン / polychlorinated biphenyl / phenobarbital / 肝臓 / グルクロン酸抱合酵素 / ラット / PCB / トランスポーター / マウス / Oatp2 / トランスサイレチン / TTRノックアウトマウス / Kanechlor-500 / 甲状腺ホルモン / 化学物質 |
研究成果の概要 |
本研究では、PCBなどの化学物質の血中甲状腺ホルモン濃度の低下作用発現メカニズムを解析し、Kanechlor-500 (KC500)による血清サイロキシン(T4)濃度の減少がトランスサイレチン非依存的に起こること、KC500による肝臓へのT4の蓄積の促進は、血清から肝臓へのT4の輸送の促進により起こることが示唆された。また、フェノバルビタール(PB)による血清中T4濃度の低下は、PCB同様にT4-UDP-グルクロン酸転移酵素の関与しない機序によって起こること、PBによるラットの肝臓へのT4の移行量の増加は、Oatp2の発現量の増加に起因していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、ヒトを含む多くの動物種に対する内分泌系への影響が懸念されているPCBおよびフェノバルビタールなどの化学物質の甲状腺ホルモン撹乱作用、特に血中甲状腺ホルモン濃度の低下作用発現に関する新規メカニズムを解明し、T4濃度低下作用メカニズムの本質となるT4の肝臓への蓄積メカニズムの実体解析を試みた点において、学術的に意義深い研究であると考えられる。本研究の成果は、血中甲状腺ホルモン濃度の低下作用を誘発するPCBなどの化学物質の毒性に対する安全性対策、医薬品(フェノバルビタールなど)のリスク評価や副作用の回避に応用できることから社会的に価値ある研究であると考えられる。
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