研究課題/領域番号 |
18K11670
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63040:環境影響評価関連
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研究機関 | 常葉大学 |
研究代表者 |
山田 建太 常葉大学, 社会環境学部, 講師 (60637057)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 水環境汚染 / ビスフェノールS / 塩素置換体 / 非意図的生成物 / 分析法の構築 / 分析法 / 排水分析 / 環境分析 / 水環境 / 生物蓄積 |
研究成果の概要 |
本研究では、ビスフェノールA(BPA)の代替物質に位置付けられており、感熱紙の顕色剤として使用されているビスフェノールS(BPS)と、その塩素置換体(Cl-BPS)による水環境汚染の実態を調査した。まずmonoCl-BPS、diCl-BPS、triCl-BPS、tetraCl-BPSの標準品を合成し、排水、底質、魚類試料中のBPSとCl-BPSの分析方法を構築した。製紙・パルプ工場の排水が流入する排水路から海域に放流されている排水を採取し分析した結果、BPSと4種のCl-BPSが検出された。BPSだけでなく、非意図的に生じたと推測されるCl-BPSが環境中に放流されていることが明らかにされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果より、BPSだけでなくCl-BPSも環境中に放流されていることが初めて明らかにされた。Cl-BPSについては、標準品が市販されていないこと、これまで実試料からの検出例がなかったことから、リスク評価に必要な情報がほとんどない。Cl-BPSは、BPSよりも疎水性が高いことが指摘されており、環境や生態系への蓄積性が高いと推測される。今後は、BPSに起因するリスクを高度に評価するために、Cl-BPSも含めた生体・生態系への影響評価や、環境負荷量の把握が必要となることから、本研究で合成した標準品や、構築した分析方法、排水中の濃度モニタリングデータが重要な役割を果たすと言える。
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